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2019.07.04

【コラム】日本とスペインそれぞれの美徳。渦中の監督たちが教えてくれたリスペクトの形

PHOTO BY軍記ひろし

「バサジィ大分の監督にはスポーツにおけるマナーを学んでもらいたい」

6月23日(日)に町田市立総合体育館で行われた、Fリーグ2019/2020 ディビジョン1第5節のバサジィ大分戦後の会見で、普段は温厚なペスカドーラ町田のルイス・ベルナット監督のこの発言は、フットサル界に大きな衝撃を与えた。

試合を見ていて不可解なことはなかったように思えただけに、この発言にはとても驚かされた。しかしそこには、日本とスペインにおける文化の大きな違いが隠されていた。

最後まで全力で戦う日本の美徳

問題となっているのは、試合終盤の出来事。7-1と大きくリードしていた大分は、残り27秒でクレパウジ・ヴィニシウスにネットを揺らされて2点目を奪われた。大分の伊藤雅範監督はここでタイムアウトを取ったのだが、ルイス・ベルナット監督はこの行為がチームへの侮辱だと感じたようだ。

「今回の試合の中で7-2と大差で勝っているにも関わらず、大分の監督は27秒でタイムアウトを取りました。チーム(町田)へのリスペクトが足りないと思いますし、その行動に驚きを感じています。こういったことは監督として、許させることではありません。なぜかといえば、これはスポーツで、そこにはマナーというものがあります」

つまりは、大差がついている試合でタイムアウトを行為はマナー違反だと指摘している。

試合後の会見はアウェイチームから行われたため、伊藤監督がルイス・ベルナット監督のこの発言を目にしたのはSALの試合後コメントからだった模様。試合後の深夜、自身のツイッターで次のようにコメントした。

「私たちに悪意ある意図はありませんでしたが、悪い気持ちにさせてしまったり、誤解を与えたのであれば謝罪したい。タイムアウトの意図はファールトラブルによるもの私たちの2失点目は微妙な判定からのカウンターでした不要な懲戒を避けるためにゲームを切りました。私の判断です。自分の判断、決断には責任を持ちます次の対戦でまた、互いが素晴らしいゲームが出来る事を切に願います」

記者会見のコメントとツイッターだけでは両者の考えがわかりづらい部分もあるため、共同開催名古屋ラウンドで両監督にもう一度当時を振り返ってもらった。

まず、伊藤監督はツイッターでの発言と同様に「もし不快な思いをさせたのであれば謝罪したい。そういう(リスペクトを欠いた)意図はなかったです」と、ルイス・ベルナット監督や町田のチームへの謝罪を口にした。

その中で問題となっているタイムアウトについては「あの時は僕自身も含め選手たちも熱くなっていました。さらにパワープレーの守備にはチームの中心選手たちを起用していて、彼らがイエローカードをもらって累積での出場停止となればチームにとっては大きな影響を与えます。だからこそ、一度切った、というのがあの時の判断です」と説明してくれた。

ただ、伊藤監督は日本人として「最後まで全力を尽くすことが美徳」であると主張する。だからこそ、大差がついていても最後まで全力で戦う姿勢を示したタイムアウトだった。

【次ページ】敗者に配慮するスペインの美徳

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