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作成日時:2020.09.16
更新日時:2020.09.17

【日本代表/WEB取材】クラブチームに敗戦。試合後、代表指揮官は「勝っても、負けても、引き分けても、教訓を見出してまた次の試合に臨まないといけない」

PHOTO BYSAL編集部

日本代表は16日、千葉県の高円宮記念JFA夢フィールドでバルドラール浦安とトレーニングマッチを行った。結果は、一時2-1でリードしながら3-4と逆転負け。

試合後、ブルーノ・ガルシア監督がオンラインの取材に臨み画面上に集まった記者たちの質問に答えた。

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次のステップ、また次のステップへと向上していくだけ

──浦安はプレスを前面に押し出してきました。日本代表チームとしてはどういう入り方をしたかったのでしょうか?

シンプルに、トレーニングで到達していたレベルには遠く及ばず、試合で出すことができませんでした。特に前半ですね。あらゆる精度を欠いて、形になりませんでした。後半は持ち直して支配できていましたが、これは後半だけ良くてもいいものではないと話していて、実際にそれが起きました。久しぶりの試合でしたが、浦安さんには感謝しています。私たちは足りなかったところを教訓にして、トレーニングのレベルをいかに試合に持ち込むか、どこまで近づけられるかがこの3カ月間のテーマになると思います。

──2-2と同点にされた直後のタイムアウトではどんな声をかけたのか?

いい流れではなく、非常に堅くなり、いいパフォーマンスができていなかったので、率直に何がブロックしているか分からないが、もっと解放して、力を抜いて滑らかにプレーできるようにと話をしました。実際に、ミスをしてボールを奪われるシーンが多い時間だったので、ここを乗り切れないと本番でも同じことがあり得る。ここでリラックスしていいフローに持っていけるかがポイントだと話しました。先制して、リードも2回ありましたがそれを生かせなかった。ハーフタイムでもその話をしました。

──今回はライブ配信で平日のお昼の時間帯でしたが、2500人くらいが視聴していました。そのなかで「代表チームがクラブチームに負けてしまうんだ」というコメントもありました。あくまでトレーニングの一環ではあると思いますが、クラブチームに敗れてしまうことをどのように捉えていますか?

代表チームとクラブチームが試合をするのは、これまでにも何度も経験していて、非常に難しいものだと理解して臨んでいました。相手としては、代表チームとの対戦はモチベーションも非常に高くなり、その中で、代表は自分たちが代表選手だという責任を示さないといけないという関係になります。試合前にも、そうしたことを選手には話をしていました。本来はクラブチームとの対戦は望む形ではないですが、過去にもクラブチームの力を借りましたし、スペイン遠征でも(パルーロ・フェロールと)対戦しました。どんなことが起きるかは想定していました。

特に今回は浦安が素晴らしいプレーをしたことは間違いないですし、自分の所属チームと戦う状況の選手もいました。そこで教訓を得る結果になりました。そこから何を学び改善の余地があるか、そこを次につなげることです。代表チームがそういう状況下で試合での改善すべき余地を見つけられたことを把握して、次のステップ、また次のステップへと向上していくだけだと思います。

──日本のトップ選手がいるチームが、昨シーズンはリーグで上位に入れていないチームに敗れました。アジア選手権本番でも日本が格上になることはあると思いますが、逆転できなかったという不安が出ることはないでしょうか?

不安は全くありません。私たちは代表チームで、宿命として勝っても、負けても、引き分けても、教訓を見出して、また次の試合に臨まないといけない。相手がどこであっても関係ないと考えています。今の我々の状況は、試合をしてそのような教訓を洗い出して、どんどん積み上げる段階に来ています。久しぶりのゲームでしたし、久しぶりに集まって、試合をすることは、シンクロが必要になる。それを高める。同調整、協調性を高い次元で積み重ねるために試合が必要なので、そこを積み上げることに集中しています。なので一つの目の前の勝ち負けが、その後にネガティブな影響を与えることはありません。

──得点はセットプレー2本と、パワープレー1本。攻撃面ではどんなことを感じていますか?

一言で、シュート数は特に後半は多かった。決定的なシュートを放てていました。前半はそこまで決定機を作れませんでしたが後半はチームとしては違うレベルのパフォーマンスを見せられていたと思います。ただ、相手よりも決定機があったにもかかわらずこの結果は、精度に課題があり、この状況でも決めていくことをしないといけない。浦安の勝ち越しゴールもオウンゴールだったと思いますし、本来、この状況にしてはいけない試合だったと、特に後半は思います。

──練習のパフォーマンスを出せていなかった。日本代表として戦う試合感が足りなかったのか。国内で試合を増やす必要もあるのか、監督として感じている課題感はどんなところにありますか?

おっしゃる通り、明らかに試合回数を積み重ねる必要があります。もちろん国内強化合宿は大事ですし、積み重ねは貴重な機会ですが、特に今のフェーズでは、本番に向けて積み重ねていく。そこで出たことを細かく改善していく。それを通じてシンクロを高めていくことが必要。前半はやはり、久しぶりの試合だったと実感しました。ですから、ここから本番に向けて、国内外での実戦を作るべきという認識はしています。

──高円宮記念JFA夢フィールドでのトレーニングでは、サッカー日本代表の森保一監督などとも交流できますし、今日も実際に視察されていました。そうしたメリットもあるのではないでしょうか?

JFAのフットボールファミリーとして、この夢フィールドではたくさんの部門の方と、ピッチでもオフィスでも近い距離感で情報や意見交換ができています。相互に刺激があり、今後協働したり新たな取り組みをしたりする構想が出てきています。今日は森保さんが見に来られていましたが、U-19サッカー日本代表の影山(雅永)さんや、それ以外にも育成や強化など、多くの方がアリーナに足を運んでくださり、逆にこちらもサッカーのトレーニングを見させてもらっています。素晴らしい刺激があり、ここからいろんな試みを重ねて、フットボールの新しい価値が生まれていくのではないかと思っています。

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