更新日時:2023.02.11
【PO準決勝第1戦/立川vs浦安】終盤大失速のシーズンも前を向く小宮山友祐監督「名古屋追走の一番手にいられたことはすごい経験」
PHOTO BY勝又寛晃
2月11日(土)、Fリーグ2022-2023 ディビジョン1 プレーオフ準決勝の立川アスレティックFCvsバルドラール浦安が行われ、5-1で立川が勝利した。
決勝で待つ名古屋オーシャンズへの挑戦権をかけた一戦は第1ピリオドこそゴールレスで終えるも、迎えた第2ピリオドは激しくスコアが動く展開となった。浦安は22分、セットプレーから加藤竜馬のラストパスに長坂拓海が合わせて先制に成功する。しかし直後の23分に同点とされると、26分には逆転を許した。
さらに29分には東出脩椰が2度目の警告を受けて退場となると、30分には数的不利の状況で3失点目を喫す。そこからパワープレーを仕掛けた浦安だったが、逆に2つのパワープレー返しを決められて試合は終了。3位からの下剋上を狙ったが、立川に敗れて敗退となった。
うちの選手はもっとできる。それを出せなかったのは僕の力不足
小宮山友祐監督(バルドラール浦安)
──試合を振り返って。
今日のゲームは是が非でも勝たなければいけないなかで、先制点が鍵だと伝えていました。実際に先制できてすごくいい流れでしたが、同点になるのが早かった。そこはもったいなかったと思います。
立川のインテンシティの高いフットサルに対して自分たちがどうするかというものは、この試合が決まった時から考えていました。(ピレス・)イゴールを使ってビルドアップして、立川のプレスを一度0にする。ディフェンスでイニシアチブを取られないようにして、自分たちが押し込んだ状況でゴールに迫ることを狙いました。
それからガリンシャに対してはおそらくミスマッチができるだろうと。実際にうまくボールも入りましたし、そこからの攻撃につなげることができました。ただ、ガリンシャがいないサイドでのアクションが足りなかったところが残念です。
今シーズン、選手たちは常に自分と向き合ってくれて、自分たちが目標にしていたところに届かなかったですが、全員がハードワークをしてくれました。誰一人として今の自分に満足することなく、他人のせいにせず、チームの中でやりきってくれたと感じています。
リーグは3位で終わりましたが、彼らの成長に関しては代表選手を3人も輩出できて、U23も輩出できました。タイトルを取れなかったので「いいシーズンだった」とは言えませんが、シーズン通した評価としては大きなステップとなったと思います。
──シーズン通して序盤は成績が良く、終盤にかけては連敗で今日を迎え増田。今シーズンの戦いを評価すると?
シーズン2位で進んでいくことは、ここ数年の浦安では考えられないことでした。いつも追う立場だった自分たちが追われる。名古屋追走の一番手にいられたことはすごい経験。その中で選手が成長し、変化する姿をたくさん見てきました。
もちろん全ての試合で勝つことが理想ですが、勝てない、うまくいかない、私から厳しい言葉をかけられる。でも心は折れず、自分たちの成長や変化、そして何に向かっているかを理解して進めたと思っています。最後も勝てれば2位でしたし、また試合ができました。
たらればですが、自分たちがやりたいことを追求してきたアジア選手権前と、対策されてやらなければいけないことをやり始めた時の2つの局面があります。苦しむことで成長できると思います。勝ち続けることも大事ですが、もっと大事なことはこのチームのエンブレムの下に選手たちは何ができるか。選手はロボットではないです。一人一人が考えてプレーしてくれました。
うちの選手たちはもっとできるんですよ。もっとできます。それを出せなかったのが、監督として一番心苦しく、僕の力不足の部分だったと。自分の中で大きな反省点だったと思います。
──ピヴォを使ったセットからクアトロを使ったセットに移行し、ラスト8分では新しい組み合わせを用いていましたが、その狙いは?
ガリンシャは収まるとはわかっていましたが、柴山圭吾は未知数でした。彼に収まらなかった時に何ができるか。柴山を使い続けることも1つですが、北九州戦や大阪戦もピヴォ当て一辺倒の単調なゲームになりました。
クアトロができない選手たちではないので、長坂(拓海)や大島(旺洋)といったキーになる選手がいない時期があったので、クアトロを終盤まで使うことはありませんでした。
ただ、今日に関しては立川がマンツーマンで厳しくくるなと。柴山のところにもくるでしょうし、挟み込みもある。人に対しては強いディフェンスですが、背中を取られてライン間を使われると脆さがあると感じていました。押し込んで点が取れるところまでいけたらよかったですが、それは難しかったですね。
残り8分になってからは相手が4ファウル。金澤くん、酒井くん、新井くん、皆本社長が出ている時間は、サイズ的なミスマッチが生まれると思っていました。そこに柴山とガリンシャをぶつけて、相手もファウルできないので厳しく来れない。ピヴォ2人を使った攻撃でファウルをもらう、もしくは体で押し込むところはイメージを持っていました。湘南戦でもこの組み合わせはやりましたが、練習でも破壊力があったのでチャンスを作れるかなと思いましたが、大きなチャンスに結びつきませんでした。
それがダメでパワープレーをしました。PKを取れて、あれが決まっていれば違った流れだったと思います。ただ、私はガリンシャを信頼していますし、このチームで一番点を取っているのはガリンシャ。前回の大阪戦も外していますが、今日も気にせず「蹴ってくれ」とお願いしました。入る入らないは運です。仕方ない。あれを蹴らせたのは私の責任です。
1個のチャンスを決めるかどうかで勝敗が別れる
石田健太郎(バルドラール浦安)
──試合を振り返って。
どんな形でも勝たないと次がない戦いでしたが、チームの雰囲気、試合への入りもここ数試合と比べるといいものでした。試合の入りの部分では多少攻め込まれましたが、声をかけながらプレーができていたと思います。
ただここ最近はスカウティングされて、ピヴォを使った攻撃が抑えられています。それでもサイドで1対1ができる選手が、浦安には何人もいます。もっと攻撃で厚みを出したかったなと。その中でもディフェンスはハードワークできました。
1個のチャンスを決めるかどうかで勝敗が別れる。その1個を決めるためにたくさん練習してきましたが、こういう結果になって悔しいです。
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