更新日時:2024.04.19
【アジアカップ2024|ミックス/日本vsキルギス】想定外続きでの黒星発進も、ブレない姿勢を貫く木暮賢一郎監督「なにが起きても“次がある”と信じて進むだけ」
PHOTO BYAFC photo
4月18日、日本代表はタイ・バンコクアリーナでAFCフットサルアジアカップ2024グループステージ第1節・キルギス代表戦に臨み、2-3で敗れた。
14名のメンバーのうち、攻守の要を担うオリベイラ・アルトゥール、エースストライカー・清水和也の負傷離脱に加え、試合当日にGKのフィウーザ・ファビオも欠場が決定し、満身創痍となった木暮ジャパン。
試合序盤からキルギス優位な展開が続き、我慢強く集中した守備で耐え凌いでいたものの、13分にコーナーキックから先制点を奪われた。
0-1で試合を折り返し、第2ピリオド開始早々にもフリーキックからリードを広げられ、31分にもセットプレーから得点を奪われ痛恨の3連続失点。パワープレーからどうにか反撃を試みる日本は、残り2分を切り新井裕生と堤優太がそれぞれ自慢の左足でネットを揺らし、1点差にまで迫るも2-3で試合は終了。
ワールドカップ出場を逃した2016年大会、プレーオフで敗れた因縁の相手に8年越しの借りを返すことはできなかった。
試合を終え、木暮賢一郎監督に話を聞いた。
■キルギス戦 ハイライト(グループC第1戦)
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このゲームを引きずる必要は全くない
──黒星発進となりましたが、この試合をどう捉えますか?
まずワールドカップの出場権を勝ち取るという状況はなにも変わっていないので、このゲームを引きずる必要は全くないと選手には話しました。ワールドカップ予選の難しい状況であること、前回大会と同様に初戦を落としたこと、また相手も(2016年に敗戦した)キルギスに敗れたことなどいろいろなことがありますが目指すところはなにも変わっておらず、自分たち次第でワールドカップに行くこともできるし、タイトルを獲ることもできる。もちろん試合も振り返りはしますが、必要以上に言及するつもりはありません。応援やサポートだけでなく批判的な声もあると思いますが、余計な外部の情報はシャットアウトして自分たちがしっかりと残り試合に勝つために、次の韓国戦に向かって準備をして、その先のタジキスタン戦に備えたいです。
──本来の力を出しきれてないように感じましたが、監督の目にはどう映っていましたか?
フィールドプレーヤー全員がピッチに立ち、ポジティブな働きをしてくれた選手もいればぶっつけ本番の選手たちもいました。そこは最適な選手の組み合わせを分析をして、韓国戦にしっかりつなげていきたいなと思います。
──GK攻撃(ナチュラルパワープレー)のシーンを見ていても、キルギスが日本をかなり研究しているように見えました。相手の対策をどう打開しようと考えていましたか?
前半の途中とハーフタイムに修正して少しローテーションを入れて、後半に2、3回は狙った形からシュートにまで行けるようなチャンスを作ることができていました。ただ、限られた時間でゴールを奪っていかないと勝てないので、そこも含めて今後の調整でアプローチをしていきたいです。
──セットプレーから3点決められてしまいましたが、これだけ失点が重なった要因は?
1点目のキックインのところは、キルギスがエリア内に打ち込んでくることはわかっていて、昨日も何度も確認して当然対策をしましたが、失点につながってしまいました。フリーキックに関してはビデオを振り返って見ないとわからない部分もありますが、壁の作り方を詰め直さないといけないかなと感じています。
──ファウルの基準について、大会前やこの試合中で選手に話したことは?
もちろん伝えましたが、やりながら適応しないといけないところではあります。国内リーグとは違って体が大きい選手もいるので、コンタクトのところで強くいってファールを取られることは、想定もしていましたしこれまでも経験をしていますが、可能な限りアジャストする必要があります。
──3失点から短い時間で2点を返したことへの評価を教えてください。
パワープレーからの得点でしたが、やりながらいい時間帯を作ること、一人ひとりのいいところを見せることができたと思います。直前でメンバーが入れ替わったことは言い訳にならないですが、今のこのグループでの最適な組み合わせを垣間見ることもできたので、この収穫を生かして素早く準備をして、韓国戦ではよりいい組み合わせで臨みたいです。
──最後のワンプレーで仁部屋(和弘)選手を出した狙い、どんな声をかけたかを教えてください。
攻撃の手法を変えてブロックをはがすところですね。自分たちから見て右側のブロックを組んでくるところに対して、両足使える選手なのでそのブロックを逆手にとって、あえてブロックじゃないほうに行って、引き出してアタックすることを狙いました。あとはシュートが打てれば、彼のこの大会への思いも乗ってゴールが生まれるんじゃないかという思いもありました。
──ここで崩れてしまうと、また2016年と同じようなことになってしまうんじゃないかという怖さはあるんですが、木暮監督は選手にどんな声をかけていきたいですか。
この数日間は戦術的な話以上に、「今置かれてる状況を跳ね返す強さを出していこう」という会話を選手たちとは交わしてきました。そこでまたショッキングなことがスコアという形でも出てしまいましたが、最初にも言ったとおり、まだ何も終わっていませんし、ワールドカップの出場権をつかめばすべて報われると思っています。
選手にも伝えましたが、例えばグループリーグ2位で通過してベスト8でイランと当たっても、勝つか負けるかは誰にもわからない。我々がやるべきことはまずベスト8に駒を進めて、そこでの戦いで勝つこと。そこでうまくいかなかったとしても、ウズベキスタン次第になりますがプレーオフもある。さらにいえば、今日と韓国戦に勝ってもウズベキスタンに負ければ2位になるかもしれないし、予選で1位通過してもプレーオフに回る可能性もある。そう考えたら、星勘定をしてもなにも変わらない。やれることは予選を突破すること、ベスト8で勝つこと、そこでなにが起きても「次がある」と信じて進むだけです。それを選手も伝えましたし、彼らならやってくれると思っています。
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