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作成日時:2025.07.07
更新日時:2025.07.07

ハットトリックよりも「勝たせられて良かった」。6試合5得点のエース・新井裕生が6試合“18失点”を気にする理由【F1第6節|インタビュー/しながわ】

PHOTO BY伊藤千梅

【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】しながわシティ 5-3 フウガドールすみだ(7月4日/駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場)

7月4日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第6節が行われ、しながわシティとフウガドールすみだが対戦。しながわが5-3で勝利を収めた。

この試合で際立った活躍を見せたのは新井裕生だ。第1ピリオドで2ゴールを挙げると、第2ピリオドには、カイオのセットプレーから左足でダイレクトで合わせ、シュートをネットに突き刺し、勝ち越しゴールを決めた。

ハットトリックを達成した新井は、チームの勝利に大きく貢献。しかし、試合後の彼の言葉からは、個人の活躍に満足せず、チームへの強い責任感と、さらなる高みを目指すプロとしての意識がにじみ出ていた。

すみだ戦後、新井にチームの現状について話を聞いた。

取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之

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個々の責任感はまだ足りていない

──今節はハットトリックで勝利に貢献しました。

ハットトリックをしたことよりも、チームを勝たせられたことのほうが大きいです。本来であれば失点を減らさなくちゃいけない試合でしたし、そこが課題でもあるのですが、まずは勝たせられて良かったと思います。

──自身のプレーの手応えは感じていますか?

しながわに来てから、パーソナルトレーニングをするなどフットサルに取り組む時間が増えました。今日の3本のシュートはいい意味で脱力してうまくボールに力を伝えることができましたし、いいイメージをもってプレーができていたと思います。

──第3節の名古屋オーシャンズ戦でも決勝ゴールという重要な得点を挙げました。

あの日も頭を冷静に保てていたと思います。自分には絶対、“ワンチャンス”はあるじゃないですか(笑)。だからこそあの日は焦りではなく、必ずチャンスは来るから、そこを決めれば勝てるという冷静な気持ちでいました。

マサ(平田・ネト・アントニオ・マサノリ)なら絶対あそこは見てくれるという信頼もありましたし、右足でGKの股を抜いたのは狙ったわけではなく感覚ですね。

──今節の試合の反省点には何が挙げられますか?

失点のシーンは、ちょっとしたズレを突かれてシュートを打たれてしまい、そのこぼれ球にも反応できず、4枚が足を止めてしまいました。

たとえマークがズレたとしても、ゴールを守る意思があれば誰かしらボールに行くし、密集してこぼれ球にも反応できると思います。みんなが「あ。ズレた」と思って、一瞬、頭が止まってしまうのは良くありません。練習でも集中の糸が切れてしまう部分があるので、試合に限らず日常から変えていく必要があると思います。

──他のチームを圧倒し切れていない原因は?

やはり守備だと思います。今日の試合は5得点、町田戦でも4得点を挙げましたが、最終的には1点差での勝利で、リーグ内でも失点が多いチームです。昨シーズンは得失点差で痛い思いをしているので、失点を減らしたいと考えています。

守備が安定してくれば、得点にもつながると思うんですよ。比嘉さんが立川の時につくり上げていたのは守備のチームなので、その土台があってこそ、個々のポテンシャルを発揮できると思います。

──昨シーズンのリーグ中盤には「チームになりきれていない」という話もありましたが、今シーズンのここまでのチームをどのように評価していますか。

全日本選手権で優勝した決勝ラウンドの3試合は本当にいいチームでした。あの熱量とクオリティを(ファイナルシーズン含め)残り27試合も出すことができれば、確実に首位争いができると思います。今シーズンの町田戦の第1ピリオドの熱量はそれに近いものでしたし、名古屋戦の第2ピリオドもそうでした。

今シーズンはいいチームになりつつあると思いますが、北九州戦では焦りが出ましたし、立川戦は完全にぬるっと試合に入ってしまいました。あの熱量を保つ難しさや、個の未熟さを感じています。

集団でいくら「やろうぜ」と、言ったところで、一人ひとりがこのエンブレムを背負うという自覚をもたなくては意味がありません。使命があってこのチームに来たと思っているので、責任感はまだまだ足りていないと思います。

──それを、新井選手が引っ張っていくのですね。

今年で30歳になりますし、日本人キャプテン的なポジションもやらせてもらっています。

名古屋が強かった時も、「やろうぜ!やろうぜ!」という集団ではなく、それぞれが自分の役割、使命をしっかり全うする集団だったと思うんですよね。

慣れ合うのではなく、個々がスペシャリストであること。プレーに限らず人間性も含めてプロのアスリートだったと思うので、そういう集団を目指していかないといけないと思います。

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