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作成日時:2025.08.06
更新日時:2025.08.07

最後は“然るべき場所”へ。6試合ぶりの敗戦で見えた課題と、ブレない信念。木暮賢一郎監督「自分たちは間違いなく正しい道をいっている」【F1第10節|記者会見/立川vs名古屋】

PHOTO BY伊藤千梅

【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】立川アスレティックFC 4-3 名古屋オーシャンズ(8月3日/アリーナ立川立飛)

8月3日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第10節が行われ、立川アスレティックFCと名古屋オーシャンズが対戦。名古屋は3-4で敗戦した。

試合後、木暮賢一郎監督と吉川智貴が記者会見に出席した。

【F1】試合日程・結果はこちら



いい取り組みを見えないところでどれだけやれるか

●木暮賢一郎監督|名古屋オーシャンズ

──試合を振り返って。

自分たちの置かれている状況で勝ち点を計算するよりも、勝つこと、チャンスをつかむことが大事なゲームでした。結果がすべての世界ですし、勝ちにいったし、勝たないといけなかった。勝てば優位になるビックチャンスを逃してしまいました。次の町田戦も大事になるので、修正していきたいと思います。

──ここまで5連勝してきたところで、評価できる点は?

プレシーズンの初日から全員が限界までプレーするような厳しいトレーニングができています。それは勝ったあとでも、負けたあとでも変わらず、毎日、毎週末の試合に向けてやっていて、外からは見えない世界だけど、素晴らしいことですし、選手たちを誇らしく思います。それは負けたからと言って崩れることでもなく、いい取り組みができていると確信しています。

勝負の世界には勝ちも負けもあります。昔ほど名古屋の名前だけで勝てる世界ではないことは、ここ数年、味わってきていることです。自分自身もその状況を変えるべくここに来ましたが、そんな簡単に変えられることでもありません。

ただ、大事なことは、いい取り組みを見えないところでどれだけやれるか。結果が大事な世界ですが、それを続けていくことで、最後に然るべき場所にいけると信じています。名古屋はビッククラブなので、負ければ言われますし、勝っても何も言われないことは、わかっています。もちろん今はすごく悔しいですが、最後にそこにいれば、その時に報われると思っています。

試合の話ではないですが、すべての取り組みは間違いなく正しい道をいっています。勝敗によってそれを変えるわけではなく、自分たちを信じてやり続けるだけだと思います。

──監督として、今日の敗因は何だと考えていますか?

先ほど選手に言ったのは、こういった大事な試合で、一人ひとりがもっている100%の力、ハイパフォーマンスができていないことがここ数年続いていると思っています。

勝たないといけない、順位を争う相手との試合で、勝てない。立川も素晴らしいプレーをしていたと思いますし、リーグのレベルも日本のレベルも上がっていると思います。気持ちの入った、どちらに勝ちが転ぶかわからないハイレベルなゲームのなかで、日常と同じプレーを出せる数が増えてこないと、厳しいのかなと思います。

それは心理的なものなのか、実力なのか、練習が緩いのか、さまざまな視点で振り返りをしないといけません。ハイパフォーマンスが出せるかについて、個人とチームは密接に結びついていると思います。

なので今日は、練習でできている、自分が信じている一人ひとりのマックスの状態を出しきれなかったことが、昨シーズンから続いている反省点です。それが出せるように、監督としても見つめ直して、それを引き出さないといけないと思っています。

──若手選手の評価をお願いします。

名古屋オーシャンズ自体が過渡期です。数字だけを見れば2年前もレギュラーシーズンは町田を下回って、上位リーグで巻き返して優勝したけど、状況として2巡目では5勝しかしていません。昨シーズンも1巡目で5勝しかしていない。それは誰がどうとかではなく、チームの歩みとしてそういう状況が2年続いているというデータがあります。

シーズンで1、2回しか負けない、勝ち点差で2位を大きく引き離す、そんなみなさんが知っている時代の名古屋とは、現状として変わってきています。他のクラブもいい選手をとって、いい育成があって、レベルが上がっているのは素晴らしいことです。名古屋が手を抜いているわけでもないですし、チームとしてやっていくなかでの過渡期であり、何かを変えないいといけない時期でもあります。

そういったチーム状況においての、若い選手です。試合で使う使わないの決断は自分ですけど、そういった(若手を使う)取り組みも必要ではあると思います。ここは育成クラブではなく、タイトルが義務付けられているクラブです。そのなかでも、ポテンシャルのある選手たちを、試合で使わないと成長はありません。

僕は自分の信念のもと、自分の責任で彼らを起用しています。花が咲くのはいつかわからないので、今と数年後の結果を、両方とも取りにいく欲張りな人間かもしれません。それは自分の哲学でもあるので、評価ではないですが、そういう思いをもって起用しています。

もちろん若手を起用しない試合もありますが、今日に関しては、(羽生)恒平は、流れが良くなかったところで使いました。前節流れを変えてくれたのもあったので、フィジカルがまだ足りていないことは分かった上で起用したのは自分の決断です。そもそもいい流れを引き起こせなかったチーム全体の責任ですし、流れを変えたくて起用しました。

(中島)圭太は、33という状況で相手がハーフまで引いていたので、勝ちにいくためにピヴォをおいてリスクをかけないといけないと考えました。(清水)和也も超人ではないので、ずっと使い続けるわけにはいきません。そのなかで、短い時間でもターンからのシュートも打っていました。

(伊集)龍二も同じです。それぞれの選手に、やれることと課題がはっきりしています。智貴や和也のように、攻撃やゲームを読む部分が一定して高いわけではありません。すごくいいところもあれば、まだまだ課題もあります。自分のいいところはある程度出せるようになってきたけど、ウィークポイント、完成していないところを相手は突いてきます。そこのバランスを見たり、彼ら自身がどれだけ努力するかといった話は伝えています。

若手だから、ベテランだから優遇することもなく、評価としては、誰がいい悪いではなく、必要だから起用した。チームとして勝ち切れなかっただけです。

若い選手は短い時間でも爪痕を残して、チームの信頼を勝ち取って、プレー時間を獲得するしかありません。時間は有限ですし、何年も待っていられないので、1日でも早くいいところを伸ばしながら、課題を克服して、チームの助けになってほしいと思います。彼ら自身が気がついたことを通して、厳しいメンバー争いに勝ち残って、つかみとる。そういう姿勢を引き続き示してほしいなと思います。



変な雰囲気で負けなかったことは、唯一良かった点

●吉川智貴|名古屋オーシャンズ

──試合を振り返って。

勝たないといけない試合に負けた。正直、勝負弱いとは感じています。これが今の自分たちの実力だと思います。

唯一良かったところは、負けましたけど、変な雰囲気になって負けるとか、昨シーズンのような戦えていない、人のせいにするといったところを出さずに戦えたことは、一つ成長できた部分だと思います。

なのでこれを続けていかないといけないですし、勝たないといけません。悔しいですし、勝負弱いなとは思うけど、唯一良かった点があるので、切り替えてやっていくしかありません。一人ひとりがこの敗戦を昇華して、良くなっていかないといけないと思います。

──勝負弱さは具体的にどういうことなのか?

局面と言われたら局面ですし、1試合通してといえばそうですけど。どうですかね。難しいですね。メンタルもあるとは思います。

──久しぶりの敗戦ですが、ここ最近の試合と今日の試合で何か違いはありましたか?

いや、違いはなかったと思います。ただただ今日は、気をつけなければいけないところでのミスがたくさん出てしまったのは事実です。ただ何かが変わったわけではないと思います。

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