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作成日時:2025.10.01
更新日時:2025.10.01

【日本女子代表】二十歳、三番手から挑む夢のW杯。中田凪咲、“偶然始めたGK”で世界へ「少しでもいい状態で、その日を迎えたい」

PHOTO BY伊藤千梅

9月24日から28日の5日間、フットサル日本女子代表は高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを実施。26日と28日にはフットサルフィリピン女子代表とトレーニングマッチを行い、それぞれ5-1、11-2で勝利。FIFAフットサル女子ワールドカップの開催国を圧倒した。

セレッソ大阪堺ガールズ出身の中田凪咲は、足元の技術にも定評があるゴレイラだ。5月のアジアカップのメンバーには国内活動のみのトレーニングパートナーとしてしか入れなかったものの、20歳の若きGKは虎視眈々とワールドカップ出場を狙っている。

25日のトレーニング終了後には、GKコーチと熱心に話し込む姿もあった。

取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之

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技術を高めるには“量”

──先ほどは、コーチに何を聞いていたんですか?

自分の課題や気になっているプレーのことを聞いていました。自分の思っていることとコーチがどう感じているかを照らし合わせす作業ですね。

──自分から聞きに?

そうです。

──シュートストップのことなど?

それもありますし、これまでのリーグ戦でのプレーや、今の練習についても。コーチから見て「もう少しこうしたほうがいい」という部分を聞いていました。

ポジショニングの話や、自分の良くなっている点についても。練習では「ブロッキング」をやったので、その形の確認も細かく聞いていましたね。自分はここの部分を意識していますと伝えたり、一つずつ確認している感じです。

──普段から積極的にアドバイスを求めるタイプですか?

そうですね。普段あまり教わらないコーチから、違う角度のアドバイスをほしいですね。自分が苦手としているところを聞いたりもしています。

──改めて、中田選手の強みは?

自分の強みは、いろいろなことを平均的にこなせる部分だと思います。シュートストップに加えて、足元のプレーも得意なので、攻撃につなげるプレーはこの代表チームでも意識したいですね。

──技術をどのように身につけてきたのでしょうか?

「量」ですね。

──練習の量を大事にする?

セレッソの時は周りのみんなもサッカーが大好きで、基本は2時間の練習なのですが、1時間前には来てボールを蹴ったり、終わってからも1時間くらいボールに触ったりしていました。キックの部分はセレッソの時の自主練習で何回も繰り返すことでレベルアップしてきたと思います。

それに今も、時間に余裕のある時は練習の前後で自主練をしています。チーム練習とは別にGKコーチに練習をお願いしたり。他の選手以上に取り組むことが自分の自信になると思っているので、「あれだけやったんだから」という自信をもって試合に臨めるように、“量”を大事にしてきました。

──練習日以外にもトレーニングをされているとか。

チームのGKコーチが他の場所でも週一で指導しているので、そこに交ぜてもらっています。他には、パーソナルトレーナーに体の使い方を教えてもらったり。

──足元のプレーもセレッソ大阪時代に磨いた?

小学生の時からフットサルのスクールに行っていて、当時はGKではなかったので、ドリブルやリフティングを毎日のように練習していました。セレッソでも練習前後でボールを触っていたことで技術が磨かれたとは思います。

──フィールドプレーヤーだったんですね。

そうなんです。本格的にGKを始めたのは中学生からでした。

──フィールドではどこのポジションを?

男子のチームではサイドバックで、女子チームになるとFWもやっていましたし、いろいろなポジションでプレーしていました。

──なぜGKを始めたのでしょうか?

自分も「GKなんて絶対やりたくない。怖いし、絶対無理」と思っていました。

──え、そうなんですね(笑)。

はい(笑)。でも、小学5年生の時に奈良県トレセンがあって、ちょうどGKがいなくて「全員で回そう」となっていました。たまたま、その前日に助っ人でしか行かない女子チームで1回だけGKをやったんですけど、その時に止めることができてめっちゃうれしくなったんです。

トレセンの選考会にはフィールドプレイヤーとして受けに行ったんですけど、前日の経験がうれしくて、GKもやりました。そしたらGKで受かりました。

──すごい……そんなことが。

GKをやるようになったのは、その時からです。自分のチームでも「GKをやりたい」と伝えて、少しずつ。それで、セレッソに上がって本格的に教えてもらったという流れです。

──珍しいケースですね。

たまたまGKをやった時は、全然やりたくなかったんですよ。でも、順番だからしょうがないじゃないですか。きっかけは、本当に偶然でしたね(笑)。

──これまでも「ワールドカップに行きたい」という思いを話していました。本大会まで2カ月、改めてその思いは?

W杯は夢の舞台ですし、フットサルをやる上でずっと目指している場所です。

年齢は関係ないと思いますし、今の代表メンバーと一緒に戦い、世界の舞台に立ちたい気持ちを強くもっています。

自分のコンディションも上がってきていますし、成長している姿を発揮できているとも感じています。もっと成長して、W杯の日に少しでもいい状態で、その日を迎えたい。そのためにまず、メンバーに選ばれたいと思います。

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