SAL

MENU

作成日時:2025.10.21
更新日時:2025.10.21

【日本代表】ブラジルのエースに股を抜かれて失点、痛感した世界一の実力。甲斐稜人「学ぶ機会ではない。責任を感じている」

PHOTO BY伊藤千梅

フットサル日本代表は10月17日と19日、国際親善試合でフットサルブラジル代表と対戦。第1戦は0-4、第2戦は2-3で敗れ、歴史的初勝利はおあずけに。健介ジャパンにとって、2024年8月の始動以来、初の国内での試合は厳しい結果となった。

第1戦のファーストセットで出場した甲斐稜人は、ブラジルのエース、ピトとマッチアップ。32分に左サイドでの突破を許し、3失点目を奪われた。試合の流れを左右する痛い失点を許したことに「責任を感じている」と悔しさを滲ませた。

世界王者・ブラジルとの対戦で甲斐が肌で感じたこととは。第1戦の直後、取材エリアで話を聞いた。

取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之

<国際親善試合vsブラジル代表・メンバーはこちら>



ブラジルには余裕があった

──試合の感想を教えてください。

個人としては2年前にアルゼンチン代表と対戦しました。その時はもういっぱいいっぱいで、頭が真っ白になりながら緊張のなかプレーしていました。

今日は、自分のプレーをするために試合に入ることはある程度できていましたが、第2ピリオド入ってすぐのタイミングで0-3になってしまいました。しかも僕の局面でやられてしまったし、チームにとっても苦しくなってしまった。あそこで0-3にされてしまうと、勝つのも相当難しくなってしまうので、責任を感じています。

──失点の場面でのピトとの1対1はどのような感覚でしたか?

僕の距離感だったのでボールを奪いにいきました。その時に股に「ちょん」と入れられてしまって。最初はミスかなと思いましたが、後から考えると狙っていたなと感じました。

あの局面でやられて失点したのは、チームにとっても痛い失点でした。

──取れる感覚があった?

もう僕の距離だなと。相手のほうが上でした。

──試合通して守備の時間が長く、ボールを取りにいけず回されている感じでした。

守備の時間が長くなるのはわかっていましたし、それに対してのストレスがかかることも理解していました。

ただ、前プレをしているタイミングに、ダイレクトでピヴォ当てをされると、寄せているタイミングで入れ替わられる可能性も大きいですし、それを警戒して2枚目、3枚目が絞りすぎると、次はプレスにいくことができなくなる。その結果、なかなかプレスにいけない時間帯が生まれたので、けっこうしんどかったです。

──それが理由で押し込まれる時間帯が増えたと。

あとは僕らが来るタイミングを狙っているのもあると思いますし、ピヴォとピヴォ当てをする人の関係性がめちゃくちゃうまい。そこをなかなか捕まえきれず押し込まれる時間が長かったかなと思います。

──フィジカル面での差も感じましたか?

僕はストレスでいっぱいいっぱいというわけではなかったですが、激しくプレーをするなかで相手に余裕をもってプレーされると、「こっちは全力だけど向こうは余裕があるな」とすごく感じました。いくことに対してためらうタイミングもあったんじゃないかと思います。

──一方、日本のチャンスは連動して崩すよりも最後の個のところで縦突破ができるかが鍵でした。

第1ピリオドにチームから「もっとチャレンジしていったらいいんじゃない」という声掛けもありました。

そして意外にも、前を向いてしまえば寄せてこないタイミングもありました。来る時と来ない時を見極めて、自分たちが主導的に攻撃の姿勢を見せられたのは第2ピリオドだったと思いますし、日曜日は最初から怖がらずできれば得点の可能性もあるんじゃないかなと思っています。

──攻撃面では二度ほど紙一重のプレーがありました。ただ抜けたと思っても、ブラジルの守備は無理が利く感じでしたね。

相手がプレスする時も感覚的には余裕があると思うんです。僕らの動きに対応しきれている差は大きいし、技術的な部分もありますが、メンタルのところもあると思います。僕もしっかりした準備の中で、入れ替われるシーンを増やしたいです。

──アジア予選のメンバーには入りませんでしたが、今回の試合に向けてどのようにメンタルを整えてきましたか?

僕はアジア予選に入れなかったからどうとか、所属チームでも勝てなかった、勝ったとかに関わらず、一喜一憂せずになりたい目標や達成しなきゃいけないことに向けて、自分のやることをずっとやり続けてきたつもりです。

弱い自分を出さないために日々いい準備をする。これだけやったきたからこそ、言い訳も効かないですし、自分に対しても圧をかけながらやってます。そういう感覚なので、変に「自分のプレーができない」ということは減った感覚があります。

──今日のブラジル戦を終えて、世界に対しての思いの変化などはありましたか?

僕の感覚的には、日本代表としてブラジル代表を倒すためにだけに、勝つためだけにやっていました。「こういうのうまいな」という感覚ではやっていなくて、本当にどうやったら局面で勝てるか、どうやったらこの試合に勝てるのかという感覚でプレーしていたので、試合に負けて悔しいです。

──日曜日の2戦目に向けて意気込みを。

今日の試合は普段通りのプレーをある程度はできていたので、もう一個クオリティの高いパフォーマンスができるように、細かいところの技術やメンタルコントロールも含めて修正したいです。

ブラジル代表との対戦は、学ぶ機会という感覚ではまったくありません。今はかなりコンディションもいいですし自信もあるので、勝つために準備をして、一つひとつの局面を全力で戦いたいです。

メンバー・試合日程|アジアカップ予選 完全ガイド



▼ 関連リンク ▼

  • https://f-sal.com/f-watch/61923/
  • 【フットサル日本女子代表】FIFAフットサル女子ワールドカップ フィリピン2025 完全ガイド
  • Fリーグ2024-2025 試合日程・結果/チケット情報/放送情報
  • 【大会・試合情報】Fリーグ・JFA フットサルリーグ戦&カップ戦まとめページ

▼ 関連記事 ▼