【FIFAフットサル女子ワールドカップ フィリピン2025】日本 1－6 ブラジル（日本時間12月2日／フィリスポーツ・アリーナ）

12月2日、FIFAフットサル女子ワールドカップ フィリピン2025に出場中のフットサル日本女子代表は準々決勝を戦い、ブラジル女子代表に1－6で敗戦。この結果、史上初のW杯に臨んだ日本はベスト8で敗退となった。

0－5で迎えた第2ピリオド。圧倒的にリードされた展開のなか、積極的に仕掛け続けたのが高橋京花だった。29分には、左サイドで相手を1人はがしてゴールに迫った。

普段は小学校の先生でもある高橋が、この舞台で教え子たちに見せたかったのは「夢と勇気をもって挑戦する姿」。まさしくその言葉通りのドリブル突破で、日本に希望をもたらした。

世界の強度とスピードを体感しながら、できたこと、できなかったこと。あの舞台で何を感じ、何を得たのか。ブラジル戦から一夜明けた空港で、高橋に話を聞いた。

■試合ハイライト：準々決勝  日本vsブラジル

🎥𝗛𝗜𝗚𝗛𝗟𝗜𝗚𝗛𝗧𝗦🎥

🏆FIFAフットサル女子ワールドカップ フィリピン2025
⚔️準々決勝
🇯🇵フットサル日本女子代表 1-6 フットサルブラジル女子代表🇧🇷

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📅2025年12月2日
🏟️PhilSports Arena(フィリピン)#FutsalWWC @FIFAWWC#jfa #daihyo #夢への勇気を #フットサル… pic.twitter.com/15ocUBY2KY

— JFAなでしこサッカー (@jfa_nadeshiko) December 3, 2025

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みんなの努力が詰まった大会だった

──ブラジル戦から一夜明けてどんなお気持ちですか？

まだ悔しい気持ちはすごくありますし、今朝、ミーティングでみんなと話をして、さらに悔しい気持ちが増してきました。ブラジルとはレベルの差を感じましたが、もっとできたことはなかったのかなと思っています。

──ブラジル戦では特に高橋選手のドリブルが効いていたように見えました。手応えはありますか？

これは反省点でもあるのですが、前半の最初は「失点をしたらダメだ」という気持ちが強くて、どこか守りに入っていたところがありました。

でも、後半はもう点を取りにいかないと勝てなかったので。やるしかなかったし、とりあえずボールを持ったら思い切っていこうという気持ちでプレーすることができました。メンタル的なところはすごく出たと思います。

──第2ピリオド、サイドで相手を抜き去ったシーンが印象的でした。

あれは、昨日ずっとエミリー選手（この試合でハットトリックしたブラジル代表の9番）のドリブルの映像を見ていて「この人うまいな」「こんな人になりたいな」と思っていたので、やってみようと思って（笑）。

──ブラジルとの対戦前に、相手のプレーを見て自分に落とし込んだんですか（笑）。

そうです。ちょっとやってみたいなと思って（笑）。

（中村）みづきさんも1対1の練習をするというので、自分は攻撃側になってフリーワークやアップの前に一緒に練習していました。

──自分がエミリー選手だ、と。

気持ちはそんな感じで（笑）。

──実際、その“エミリー”感を出していました。

もうやるしかないという気持ちでした。チームのみんなもそれぞれの良さがわかっていましたし、私のドリブルに対して「行ってこい、頑張ってこい」と、ベンチで押し出してくれたので、そこでも勇気をもらってプレーできたかなと思います。

──グループステージの試合よりも仕掛ける機会が多かった？

相手は横パスを出させないようにプレスにきていたので、どっちかというと個人で持つことのほうができたというか、パスを出そうとすると狙われているように感じた部分もあります。

これまでの試合は、相手が仕掛ける間合いではないのでパスを選択することも多かったですが、今回はそういった理由でも挑戦できたかなと思います。

──ワールドカップで世界と戦って、どんなことを感じましたか？

普段は仕事をしてから練習の時間をつくっているので、自主練ができても少しだけです。でもこのW杯期間は、職場の方々のおかげで仕事のことを考えずに、空いている時間に自分と向き合って筋トレやジムでのトレーニング、日々の練習ができていました。

そういった充実した時間を過ごさせてもらって「プロってこんな感じなんだろうな」と思って。ブラジルはプロが多いなかで、常にそういう生活をしてきている人たちとどう戦っていけるかを考えたら、難しいところもあるかなと思いました。

でも、まだまだできるところはあると思います。時間はつくろうと思えばつくれると思うし、練習の質をもっと上げることはできると思います。私が所属するアルコ神戸は若い選手が多いので、みんなにも伝えていきたいと思いました。

それと、子どもたちにも、夢と勇気をもって、いろいろなことにチャレンジしてほしいということを伝えていきたいなと思っています。

──普段は小学校の先生として働いていますが、みなさんも見てくれていましたか？

先生たちからは連絡をいただきました。子どもたちはわからないですが、けっこうチェックしてくれているので、帰ったら「見てたよ！」って言ってくれるかなと思います。

──子どもたちに見せたい姿もあったのでしょうか。

子どもたちは「点を取ってね」と言ってくれるので、それは見せたいと思っていましたし、だから、タンザニア戦で点を取れた時はほっとしたような気持ちにもなりました。

──高橋選手にとって、W杯とはどんな大会でしたか？

本当に特別な舞台で、限られた人しか経験できないことだと思いますし、今までのみんなの努力が詰まった大会だと感じました。

いろいろな背景があって、いろいろな思いと戦って、みんながここに来ている。だから、あんなに強いブラジルであっても、1点を取った時にすごく盛り上がりますし、守備でセーブを見せたら監督やベンチも含めて盛り上がっていました。それは自分たちも一緒です。

そうやって、一つひとつのプレーに対して、懸けてきた全員の思いが詰まった、素晴らしい夢の舞台だったなと思います。

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