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作成日時:2026.02.05
更新日時:2026.02.05

ママさんプレーヤー・佐藤麻陽が育児と競技の二刀流で感じた喜び「娘が『アルコに入りたい』と言ってくれた」【女子第14・15節|インタビュー/神戸】

PHOTO BY伊藤千梅

今シーズンはすでに最終盤に突入し、メットライフ生命女子Fリーグはファイナルシーズンも今週2月7日、8日に最終節を迎える。そして、2月21日から23日までJFA 第22回全日本女子フットサル選手権大会が行われ、2月中に女子のフットサルシーズンは終了となる。

今シーズン限りで女子Fリーグからの引退を表明している選手も少なくない。アルコ神戸のGK佐藤麻陽もその1人だ。長年、神戸のゴールマウスを守り続けてきた守護神は、日本代表としても活躍。2013年の第4回アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ優勝など、女子フットサル界の成長と共に歩んできた。

2024年9月には女子Fリーグ月間MVPを受賞するなど、38歳の今も衰え知らずのパフォーマンスを見せてきたが、女子ワールドカップの初開催という歴史的転換点を区切りに現役引退を決断。1人の選手として、そして1人の母親として駆け抜けてきた佐藤に、今の胸中を聞いた。

取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之

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日本代表合宿で選手に伝えたこと

──現役引退を発表されました。どういうタイミングで引退を決めましたか?

女子のワールドカップが行われるとのことだったので、そこまではやり続けようと思っていました。今シーズンのスタートの時点から「もう今年で引退します」と、(クラブには)伝えていました。

──それはフットサル界としての節目だからですか?

もちろん、自分自身もW杯出場を目指してトレーニングしていました。今回は残念ながら行くことはできませんでしたが。

──これまで長い間プレーしてきたキャリアにおいて、佐藤選手にとってW杯とはどのようなものですか?

女子はずっとW杯がなかったのですが、吉林(千景)が動いてくれたり、みんなの声が上がったりしたからこそ、実現した大会です。

10年前、私が日本代表の時は「ワールドトーナメント」という名称の大会はありましたが、W杯はありませんでした。その当時から、「W杯のような大きい大会ができたら、もっとフットサルの発展と認知につながる」と望んでいた大会でもありました。

──実際に、W杯はご覧になりましたか?

もちろん応援していました。チームメイトの(高橋)京花も応援していましたし、井上(ねね)選手は個人的にも仲良くさせてもらっているので、「頑張れ!頑張れ!」と思いながらキーパー目線で見ていました。

──大会前に何か伝えたことはありましたか?

大会前は「頑張ってきてね」と送り出しました。大会の1年前、日本代表候補として合宿に呼んでもらった時には、「仲が良いだけではなく、厳しいことも言い合うことがチームのためになるから、頑張ってね」という話は、チーム全体の前でさせてもらいました。

──日本代表の戦いはどう感じましたか?

悔しかったですし、敵わない部分もあれば、通用する部分もあったなと思いました。でも、選手たちはすごく頑張っていたと思います。

違うメンバーだったらどういう結果だったかなと考えたりもしましたが、今大会には現在の日本で一番いい選手たちが選ばれたと思うので、「まだまだ日本は頑張らないといけない」と感じました。

30代での成長の実感は、これからの人生にも生きる

──今までのフットサル人生で得たものを教えてください。

「何歳になっても成長できる」と感じたことですね。このままではボールを止められないと感じた時から学び始めて、自分でも成長したなと思います。それこそ、今日の試合には吉林も来てくれていて、「昔よりもうまくなっていたよね」と言われました(笑)。

現役の選手たちも、若い子たちはこれからも伸びるでしょうし、30代もまだまだいますから、諦めずに学んだりトレーニングしたりすることで成長できると伝えたいです。そして私自身、成長を実感できたことはこれからの人生にも生きると思っています。

成長の伸び幅は小さくなっていますが、その分、経験値を積んできました。できること、やれることを見つけて「練習するのが楽しい。変われる自分が楽しい」と思いながら、ちょっとずつ成長できたかなと思っています。

──引退を決断した今シーズンも積み重ねてきた。

そうですね。アルコの第1GKとして出場し、一番大切なポジションを担わせてもらっている責任感があったので、「もう引退するからいいや」という気持ちにはまったくなりませんでした。

今シーズンも、少しでもチームに貢献したり、フィールドプレーヤーのみんなが楽しくできるようにと思ってプレーしてきました。得意なプレーであるスローイングや、自分がシュートを止めることでチームを勝たせたい。一緒に戦っている選手たちを育てるためにも成長したいと思いながらやっていました。

──引退後はフットサルに関わりますか?

そのつもりです。でも、指導者には残念ながら向いていないんですよ(笑)。

ただ、メンタルトレーナーの資格は取っていますし、栄養についても学んでいるので、チームメイトや女子フットサルを盛り上げられるように、支えられるように、サポートできたらなとは思ってます。

──それはアルコ神戸で?

そうですね。でも、どのチームが嫌いとかもないですし、みんながうまくなって、それこそ次のW杯でいい結果が出るのであれば、そのサポートはチームに限らずしていきたいなと考えています。

──これまで佐藤選手は、ママさんプレーヤーとして現役生活を続けてきましたが、選手たちに伝えたいことはありますか?

実は、小学3年生になる娘が「アルコに入りたい」と言ってくれていて、それにすごく感動しました。これまで寂しい思いもさせてきたので「フットサルなんて……」と思うかなと思っていたのですが、やりたいと言ってくれるのを聞いて、「ここでやってきて良かったな」と思っています。

一般的な母親とはかけ離れていたと思いますが、プレーする姿を見せることで子どもが何かを感じてもらえていたのかな、と。子育てをしながら競技を続けることは大変だと思いますが、優しい子に育ってくれていると思いますし、自分が楽しくプレーすることは子どものためにもなると思います。環境は周りのみんなに整えてもらいながらにはなると思いますが、ぜひ長く続けてもらえたらなと思っています。

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