更新日時:2026.02.05
関東への移籍、海外挑戦、西宮でタイトル獲得、日本代表のキャリア。“第一線”にこだわった29歳、四井沙樹が決断した引き際【女子第14・15節|インタビュー/西宮】

PHOTO BY伊藤千梅
2025-26シーズン、女子フットサル界をけん引してきた選手がまた1人ピッチを去る決断を下した。
SWHレディース西宮に所属する四井沙樹は、「日本代表で活躍する」という夢を抱き、バルドラール浦安ラス・ボニータスに加入すると、そこから夢を現実のものとして代表に登り詰め、スペインでのプレーも経験し、確かな技術とインテリジェンスを証明してきた。
スペインから帰国後、2024-2025シーズン途中から西宮で戦ってきた彼女は、今シーズン限りでの現役引退を発表した。フットサルの“第一線”で戦うことにこだわった四井は、なぜその舞台を降りるのか。引退を決めた真意を、飾らない言葉で語った。
取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之
一つひとつの出会いが私をここまで連れてきてくれた

──引退を決めたのはいつ頃ですか?
今シーズンに入った時点で、「もう1年ぐらいだな」と思っていました。
──どのような心境だったのでしょうか?
なんというか、ハングリー精神が薄れてきているというか。試合への気持ちのもっていき方がこれまでとは違って、自分の中でどこか落ち着いてしまっていました。ある程度はやり切った部分もありましたし、それだったら「第一線でやる必要はない」と引退を決めました。自分でもタイミングは良かったと思っています。
──引退を決断したのも、シーズンの序盤で?
もう90%くらいは決めていましたね。シーズンの途中にチームメイトに「もう1年やろうよ」と言ってもらって、少し揺らいだ部分もありました。その一言はすごいありがたかったのですが、「あと1年はやれないな」という思いでした。
試合になればやれるんですけど、気持ちの部分でそう感じていたので、ここが引き際かなという感じですね。
──別のカテゴリーで続ける予定は?
その予定はありません。完全に引退という感じです。
──四井選手にとって、フットサルは第一線で戦う場所だった、と。
あくまで私自身の考えにはなりますが、代表で活躍するという夢をもって関東に出て行った経緯もあるので、レベルを落として続けるのは違うなと思いました。
ただ、夢が果たせたから引退するのではなく、30歳になるということもありましたし、ヒザも2回手術していて痛い時もあるので、体に鞭打ってやるよりは、余生を過ごしたいなという感じです(笑)。
──今後は、女子Fリーグやフットサルを見守っていく感じに?
そうですね。もしかしたらSWHのスタッフになるかもしれませんし、まだ決まっていません。ただ、ホームゲームの手伝いなどはしたいなと考えていて、これからのことは話している段階です。
──西宮には2年間在籍されましたが、チームへの思いは?
好きですね。変なやつが多いので(笑)。
でも、本当にそれがすごくいいなと思っていて。チームのカラーが出ていますし、プレーにも良い影響を与えていると思います。
──これまでのフットサル人生で印象に残っていることを教えてください。
すごく抽象的なんですけど、いろいろな人に出会えたことですね。
それがなかったらここまで来られませんでしたし、レベルの高いチームや日本代表になることはできませんでした。一つひとつの出会いが、私をここまで連れてきてくれたなと感じています。
──特に転機となった出会いはありますか?
最初に浦安に入った時、1年目はなかなか試合で使ってもらうことができませんでした。ポイントで使ってもらうことはありましたが、それだけでは難しくて。
その時は、「頭を使ってプレーする」ということを知らずにフットサルをやっていました。当時のコーチの茨木司朗さん(現バルドラール浦安監督)に相談したら、クリニックに連れて行ってくれました。そこで出会った人たちに“頭を使ってやる”フットサルに気づかせてもらいました。
その人たちは、いわゆるおじさん、おばさん世代だったのですが、めちゃくちゃうまいんです。そこでスピードやフィジカルで勝負しないフットサルを学べたのが一番大きかったなと思います。その出会いから派生した感じですね。
──残りのリーグ戦、そして全日本選手権への意気込みを聞かせてください。
自分が点を取りたいという気持ちはありますが、自分がこれまで心がけてきたことを、少しでも残していけたらと思っています。それを一つひとつピッチで表現して「こうやってやるんだな」と、誰かが気づいてくれたらいいなって感じですね。控えめに(笑)。

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