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作成日時:2026.02.10
更新日時:2026.02.10

“何もできていなかった”江川涼が、連覇へ導く2得点。エースが大怪我から復活してたどり着いた新境地「できることを精一杯」【女子第16節|インタビュー/浦安vs西宮】

PHOTO BY伊藤千梅

【メットライフ生命女子Fリーグ2025-26】バルドラール浦安ラス・ボニータス 2-3 SWHレディース西宮(2月8日/バルドラール浦安アリーナ)

2月8日、メットライフ生命女子Fリーグ2025-26シーズンの第16節が行われ、バルドラール浦安ラス・ボニータスとSWHレディース西宮が対戦。首位の西宮と勝ち点3差で2位の浦安、ファイナルシーズンの最終戦が優勝決定戦となるなか、西宮が2点のビハインドをはね返して3-2で勝利。Fリーグ女王が連覇を達成した。

2ゴールを挙げ、優勝に大きく貢献したのがエース・江川涼だ。2025年5月のアジアカップで負傷し、6カ月のリハビリを経て復帰し、11月には史上初開催となったワールドカップにも出場した。ただ、思うようなパフォーマンスを出せず、「チームに対して何もできていなかった」という思いが強い。

それでも、最終節の優勝決定戦では、2点ビハインドから反撃の狼煙を上げる追撃弾と、2-2からの逆転弾をマーク。大一番で大仕事をやってのけた江川に、優勝を手繰り寄せた2ゴールの裏にあった思いを聞いた。

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力になれて良かったなと、ホッとしている

──リーグ優勝おめでとうございます。今はどんなお気持ちですか?

本当にホッとしています。めちゃめちゃうれしかったです。

自分がこのチームのために何かできるかと言われたら、今シーズンは少し難しいと思っていました。自分自身もコンディションが本当に上がらなくて悩んでいた部分もあったので、ちょっとでも力になれたなら良かったなと、ホッとしています。

──2ゴールもおめでとうございます。

こんなこと、ないですよ(笑)。本当に自分でもびっくりです。

──第1ピリオドでの1点目はチームにとっても大きかったと思います。振り返っていかがですか?

チームの約束事として「ファーサイドとリバウンドのところは絶対に(スペースを)埋めろ」と言われていたのですが、得点した一つ前のシーンで、私が埋められなかったんですよ。

だから次は絶対に埋めなきゃいけないと思っていたところであのシーンになって。スペースに入り込んだ時に、いいところにボールが転がってくれたから、あれは上に突き上げるしかないと思って、思いっきり振り抜きました。

──ゴール上部にきれいに決まりましたね。

なんか見えたんです、珍しく(笑)。あんまり私はゴール前で冷静になれないので「えいっ」みたいな感じのシュートが多いんですけど、あの時はパッてコースが見えて「あ、上だ」と思って、決められました。

でも、自分が点を取れるとしたら、今日みたいなこぼれ球やセグンドとかだと思うんですよ。ただ、今シーズン前半は怪我でプレーできなくて、後半に復帰してから、そういうポイントにあまり走れていなかったなというのはありました。

今までヨシさん(上久保仁貴監督)も言っていたんですけど「当たり前のことを当たり前にやろう」というのは、今日は一つ自分の中で、いつも以上に肝に銘じて取り組んだところではあったので、良かったなと思います。

──2点目のパワープレー返しが決勝点となりました。

あれは狙ったというか「もう蹴るしかない!」みたいな。体力的にもけっこうきつかったし、パワープレーのディフェンスはもともと自信があったんですけど、今シーズンは失点が重なっていたので不安もありました。なので、パワープレー返しを狙うのではなくて、守りきろうという意識ではありました。

あれは(追野沙羅が頑張ってくれたからあそこにボールが転がって、ゴールに入ったみたいな感じだったので、結果的には良かったですね。

──決めた時は、すぐにベンチに向かっていました。

もう、うれしかったですね。本当に今シーズン、私はチームに対して何もできていなかったから、すごくうれしかったです。けっこう、思い出に残る点だったかもしれません。

──優勝に直結するゴールですもんね。

私、今まで浦安相手にそんなに点を取ったことがないんですよ。でも今シーズンは、「浦安だから頑張んなきゃ」「古巣だから頑張んなきゃ」っていうのではなくて、「自分のできることをやろう」みたいな感じになっていて、結果的に調子が良かったというか、あんまりミスもなくいけました。だから、頑張らなきゃって思うよりかは、いつも通り、いつも自分のできることを最低限やろうみたいなくらいがいいんだなって、再認識しました。

──江川さんにとって、アジアカップでの怪我はやはりすごく大きな出来事だった。

私にとって本当に大きな出来事でした。怪我して良かったとは思えないけど、改めて自分を見直すことができました。

けっこうプレッシャーや緊張を感じるほうですし、今まではやらなきゃやらなきゃってなっていて。でも怪我をしてからは、自分にできることを精一杯やろうというマインドになれたので、それはコンディションが完全に戻っても忘れずにやり続けたいなと思いました。

──新たな境地ですね。

そうですね。でもたぶん、今までくらいのコンディションにはもう戻れないのかなともちょっと思っていて。年齢的にもきつくなってきていますし(笑)。だから、新しい自分になれたらいいなとは思います。

──ここから、若手選手たちに見せていきたいものや伝えたいことはありますか?

私は本当にうまくないと思っていて。SWHの選手って、今シーズンも本当に技術の高い人たちばっかりなんですよ。でもこんなヘタクソな私でも試合に出してもらえたのは、一つひとつのプレーを頑張るじゃないですけど、例えばオフェンスがうまくいかなかったら、ディフェンスにフォーカスして、シュートは絶対に打たせないとか。下は絶対消す、体を投げ出して止めるという部分だと思うんですね。技術だけじゃない。

技術が伴わなくても、やれることをやっていれば、信頼してもらえて、試合にも出れる。SWHで試合に出るのはすごく特別なことだと思うし、若手にとっては厳しいチームだとは思います。でも自分のやれることをやって、チームの決まり事を守って、信じてやっていれば、必ず結果がついてくるから、腐らずに頑張ってほしいなと思います。

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