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2020.01.30

【ライター・福田の視点】名古屋の象徴・ラファ。“魔法のゴール”ではなく“シンプルパターン”に凝縮された、彼らが絶対王者である理由。

PHOTO BY軍記ひろし

1月25日(土)、26日(日)に行われたプレーオフ決勝 第2戦で見せたラファのプレーは圧巻だった。彼が奪った2つのゴールは、いずれも自身の高い能力を改めて示すものだったが、それと同時に、名古屋オーシャンズというチームの“修正力”を垣間見せたシーンでもあった。

第1戦を踏まえた的確な修正力と実行力

ラファのこの試合2点目は、まさにスペクタクルだった。八木聖人の縦パスを左足アウトサイドで擦るようにタッチ。強烈なスピンが掛けられたボールはバサジィ大分のゴレイロ・岩永汰紀の脇を抜けて、吸い寄せられるようにゴールラインを越えた。元サッカーオランダ代表のレジェンド、デニス・ベルカンプのタッチを彷彿とさせるスーパーゴールだった。試合後に「回転までは細かく計算していなかった」と振り返ったが、「飛び出して来るゴレイロのタイミングを外そうと思った」という、狙い通りの一発だった。

プレーオフ決勝 第2戦ハイライト(AbemaTV)
(ハイライト動画2:18付近)

だが、27分に生まれたこのマジカルなゴールはチームの6点目。勝負はほぼ決していたタイミングだ。そうした意味では、ペピータとのワンツーから決めた前半12分の先制点こそ、名古屋の優勝を手繰り寄せるに値する価値のあるゴールだったと言える。その得点シーンに、名古屋の強さが凝縮されたいた。

プレーオフ決勝 第2戦ハイライト(AbemaTV)
(ハイライト動画0:50付近)

2-2で引き分けた第1戦、ラファはマッチアップした大分のフィクソの選手たちを「手強い」と感じていたと言う。白方秀和、森洸、パカットといった相手のフィクソ陣は、ラファの背後から圧力を掛け奮闘していた。隙あらば前カットからのカウンターを狙い、ラファの足元にボールが収まった場面でも、背後から強いプレッシャーを掛けて自由を奪っていた。ゴレイロの岩永はもちろんだが、今シーズンの堅守を支えたフィクソの選手たちの粘りがなければ、ロースコアに持ち込んでのドローは成し得なかっただろう。

「大分のフィクソはどの選手もとてもタフだ。中央でやり合うと体力的にもこちらが消耗してしまうと感じた」

そこで第2戦、名古屋は攻撃の狙いを一部変更する。引き続きピヴォを使う3-1の形を基本にしつつも、「狙いどころ」を整理して、変化を加えたのだ。

「ずっと真ん中で待っているのではなくて、自分を含めたピヴォがアラの位置まで下りることで相手のフィクソを釣り出そうという狙いを持っていた。そうすれば背中から押してくる彼らのパワフルな特徴を消せるからね。彼らの不慣れなポジションでマッチアップする状況を作りたかったんだ」

前半12分の場面はまさにその狙いがハマった。ピヴォのラファが右アラの位置まで下りることで、大分のフィクソ・白方を“連れ出す”ことに成功。ラファと入れ替わるようにしてピヴォのポジションに入っていたペピータに縦パスを入れて、鋭いフェイクでリターンを引き出す。類い稀なカバーリング力を持つ白方が釣り出されていたことで、大分のゴール前にはぽっかりとスペースが生まれ、ラファは冷静にゴール左下を打ち抜くことができたのだ。

そしてもう一つ、ラファが打ち抜いた左下のシュートコースも、戦前からの狙い通りだった。

「試合前に吉川(智貴)が『相手のGKは下の方が入りやすい』と教えてくれたんだ。確かに昨日、上に飛んだシュートはすべて止められてしまっていたからね。今日は下を狙おうと試合前から決めていたんだ」

第1戦で、チーム2点目を挙げた吉川が打ち抜いたのもゴール左下のコースだった。吉川が自身の気付きをチームメイトに共有していたからこそ、ラファも迷わずに左足を振ることができたのだ。

第1戦から第2戦の試合間隔は24時間もない。そのなかで、結果と内容を踏まえて的確な修正力を見せたのが名古屋だった。もちろん、狙いを正確にピッチで体現できる彼らの実行力も忘れてはならない。シンプルなサイドの縦パスと、その落としからの先制弾。そこには、彼らが絶対王者たる所以が凝縮されていた。


<プレーオフ決勝 第1戦>
1月25日(土) AbemaTV 試合ハイライト
名古屋オーシャンズ 2-2 バサジィ大分

<プレーオフ決勝 第2戦>
1月26日(日)14:30〜 AbemaTV 試合ハイライト
名古屋オーシャンズ 7-1 バサジィ大分

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