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2018.10.31

【インタビュー】ペスカドーラ町田で歩んできた300試合。横江怜が大切にするのは「積み重ね」

PHOTO BY軍記ひろし

Fリーグが始まってから12年。今もなお第一線でプレーする選手の中には“フットサル黎明期”と呼ばれた、まだリーグの姿形がなかった時代から戦い続けるレジェンドたちがいる。10月20日の試合で、Fリーグ通算300試合を達成したペスカドーラ町田の横江怜もその一人だ。

しかも、300試合に到達した6人の中で、開幕から12年間、同一クラブでその数字に届いたのは彼しかいない。横江はこの12年、いやそれ以前からどんな思いでピッチに立ち、そしてこれからもピッチに立ち続けるのか。

思い出は開幕の代々木とPO決勝で敗れた試合

──300試合達成おめでとうございます。率直に達成した感想は。

そういう実感はないですけど、お祝いしてもらって何かすごいことを達成したんだなと。そういう感じです。

──リーグの中でも6人しか達成していない素晴らしい記録です。

みんなにも言われていたのですが、12年間、同じクラブで300試合達成したのは初めてで、それは嬉しいことです。

※300試合出場達成者は下記の6名
水上玄太(323試合:ステラミーゴいわて花巻/エスポラーダ北海道)
白方秀和(314試合:バサジィ大分/名古屋オーシャンズ)
完山徹一(312試合:名古屋オーシャンズ/府中アスレティックFC/バルドラール浦安)
須藤慎一(311試合:デウソン神戸/アグレミーナ浜松)
藤原潤(306試合:シュライカー大阪/バルドラール浦安)
森岡薫(303試合:名古屋オーシャンズ/ペスカドーラ町田)
横江怜(300試合:ペスカドーラ町田)

──ペスカドーラ町田とともに歩んできたFリーグでしたが、振り返るといかがですか。

12年なのでね。長いという感じはしますが、振り返ってみるとやっぱりあっという間です。あっという間に300試合かという感じですね。

──この積み重ねた300試合の中で思い出に残る場面はなんですか。

1つは開幕です。代々木で開幕して、華やかなスタートを切って、その舞台に立てた。他に覚えているのは2年前のプレーオフの決勝でシュライカー大阪と対戦して負けたシーン。あの負けた場面というのは良く覚えています。

──色々思い出があると思いますが、その中で大阪戦での敗戦を挙げられました。悔しかったという思いが強く残るものですか。

どうですかね。もう少し冷静になって振り返ると違ってくるかもしれません。ただ、覚えている試合、パッと思い浮かぶ試合があまりなくて。その中で(大阪戦以外で思い浮かぶ試合は)開幕の代々木。そこからもう12年経ったのかという思いですね。100試合の時も200試合の時もそうでしたが、まさか自分が300試合に到達するとは思いもしなかったです。誇りに思います。

──次の300試合はいかがですか(笑)

いやいやいや、600は(笑)。だって(300試合達成に)12年間かかっていますからね。先のことは一切考えられないですね。200試合の時も「次は300試合」と言われましたが、あの時も一切考えられませんでした。絶対無理だろうって。200試合を達成したのは4年前ですね。

──横江選手は常に目の前の1試合に向けて戦っているんですね。

そうですね。1試合の積み重ねが300試合です。それだけなので、そこ(出場数)を目標に戦ってきたわけではありません。本当に積み重ねだと思います。

300試合を積み重ねて人間として自信になった部分とは

──1試合への思いを持って積み重ねてきた300試合はとても重いものだと思います。ご自身で振り返ると、これだけ積み重ねて成長できたなと感じる部分はどこですか。

成長した部分もありますし、あの時(12年前の開幕した時)と思いが変わらない思いがあります。やっぱり、獲りたいのものはリーグ優勝。そこは変わりませんし、むしろ積み重ねた分だけその思いは強くなっています。変わった部分もありますが、それほど大きくは変わっていないのかなと。

──12年前の情熱を持ったまま戦っているんですね。

そうですね。もちろん環境も変わって、自分の立場も変わりました。ただ、好きで続けてきたことだったので、それが1つ、継続は力なりではないですが、自分がこうやって継続してきたことは自信にして良いのかなって思います。これはフットサル選手としてだけではなくて、1人の人間として。同じことを積み重ねることは、誰しもができることではないと思います。そこは1つ、自信にしたいですね。

──おっしゃる通り、スポーツ以外でも辞めることや諦めることは簡単で、色々な状況がある中でも続けることの難しさはありますね。

もちろん何度もやめようと思いました。ただ、こうやってみんなにお祝いされると、改めてやってきてよかったなというのはすごく感じます。

これからも子供達に夢や希望を

──横江選手は12年もの間このリーグを戦っていますが、環境面など周りの状況はいかがでしょうか。

12年前に思い描いていたFリーグとは少し違うような気がしています。それは良くも悪くもです。当然、よくなった部分もありますし、チーム、クラブは成長していると思います。ただ、大きく見たときにお客さんの数、環境など。あの頃(開幕当時)はFリーグが始まって、フットサルスクールもいくつか色々なところで立ち上がりました。そういうところにも僕ら選手は関わってきました。その時から、子供たちに夢を与えたいという気持ちがあります。

実際に選手がスクールコーチをやっている中で、そこの子供たちが「コーチのようになりたい」と言ってくれました。そういう子供たちは今でもいますが、胸を張って「フットサル選手を目指しな」とは言えません。「まずはサッカー選手を目指しな」というのが本音ですし、1つの選択肢として自分自身がスクールをしながらそういう生き方、姿を見せていくのも1つ答えなのかなと持っています。ただ、それは12年前の思い描いていた姿とは違います。それでもまだまだ子供達に色々な意味で夢や希望を与えたい。見せ続けて行きたいと思っています。

──そのためにもまだまだプレーしている姿を見せ続けなければいけないですね。

そういう気持ちもあります。もっと環境を良くしていきたいという気持ちがあるので、関わり方としてどうしていくのがベストなのかとは考える部分です。

──300試合を積み重ねるに当たって、ご家族はもちろん、ファンやサポーターの方たちの応援が力になったと思います。彼らに向けてメッセージをお願いします。

感謝以外の気持ちがないですね。本当にありがとうございましたと言いたいですし、素晴らしい横断幕も作っていただきました。「今後もともに戦おう」と言ってくれました。ただ、先のことはわからないので。それでも1試合ごとに一緒に戦ってきてくれた結果だと思います。今後もそういう気持ちを変えずに、変わらずに、1試合ごとに戦っていく姿を見せていきたいと思います。今後も1試合1試合をともに戦っていってくれたらなと思います。本当にありがとうございます。今後もよろしくお願いします。

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