更新日時:2023.06.23
【女子F開幕節|記者会見/さいたまvs神戸】“アルコ第二章”の幕開けを勝利で飾った神戸・難波和樹監督「自分が想定していたよりも早く一体感をつくれている」
PHOTO BY海野伸明
6月17日、日本女子フットサルリーグ2023-2024(女子Fリーグ)の開幕節、さいたまサイコロvsアルコ神戸が行われた。
2023年の2月、設立当初から長年チームを支え、元日本女子代表などでも活躍した小村美聡が選手を引退し、新たな監督を迎えたアルコ神戸。“アルコ第二章”の初陣として挑んだ開幕戦は、5-0で勝利を飾った。
試合を終え、今シーズンから指揮を執る難波和樹監督と、キャプテンの佐藤麻陽が記者会見に出席した。
誰が出ても同じことができることが理想
アルコ神戸|難波和樹監督
──試合を振り返って。
開幕戦ということで、もう少し堅いゲームになる予想をしていましたが、想像以上に選手たちが粛々とゴールに向かう姿勢を見せてくれて、得点を積み重ねることができました。展開としてはすごく楽な試合になりました。
──試合のなかで、タッチラインギリギリで選手がチャンスメイクするシーンが多く見られました。そういうプレーの効果や狙いを教えてください。
例えば左サイドのライン際をドリブルしているシーンだったら、その前のプレーで逆サイドからボールを運ぶ時に、 守備者よりも高いラインを取ろうねと選手には伝えています。そこからおそらく自然と幅が広がって、ライン際のドリブルになるんだと思います。そういうことができている時は、非常にチームとしていい攻撃ができている状態なので、狙いどおりです。
──ベンチ外の選手もスタンドから声を出して盛り上げていて、チームの雰囲気もすごくいい状態に見受けられました。新しいチームの雰囲気や仕上がりをどう見ていますか?
目指すべきところに到達しているわけではないですが、 自分が想定していた以上にピッチ内外での振る舞いもチームとしてまとまってきたなと感じています。ただそれはあくまで後からついてくるもので、「一体感をつくること」を目指しているわけではありません。それでも目的に向かうなかで、自然に生まれてくる一体感はすでに感じ取れていて、自分が思っている以上に早かったなという印象です。目標である優勝に、すでに近づいていっている実感はあります。
──内容的にはスコア以上の差があったように思います。特に先ほど名前も挙がった柳澤選手は16歳ながら堂々としたプレーを見せていました。急成長は監督の手腕なのかな、と。
いえ、本人の意思ですね。(チームの新代表に就任した)小村美聡が引退したことが大きいかなと思っています。フィクソは彼女が目指しているポジションなので、小村への憧れはもともと強く感じていました。小村が引退するという話を聞いたタイミングで、本人から「私にそのポジションをやらせてください」という申し出がありました。だから起用を決めたということではないですが、その話をした3月あたりから、彼女のなかで選手としての自覚が芽生えたように見えました。身長も急に伸びたという点も含め、急成長とは言えるかもしれませんね(笑)。
──どの選手が出ても一定のクオリティを保てているイメージがあり ます。突出し た選手を生かすようなストロングポイントをつくるよりも、全体の底上げに取り組んできたということでしょうか。
誰が出ても同じことをできることが、僕としての理想です。見ていただければ、今日メンバーに入れている人数が少ないこともわかるかと思いますが、「出られない人は連れて行かない」ということを選手にも伝えています。逆に、入っている選手は、全員この試合でやれると思っているからこそ連れてきています。
お互いミスをしても、助け合う気持ちで
アルコ神戸|佐藤麻陽
──試合を振り返って。
女子Fリーグに初出場となった柳澤仁湖もいたので、みんなで「楽しもう」という声をかけ合って試合に入りました。結果として柳澤自身も点が取れて、失点もゼロで終えられたことは、すごく良かったです。
──GKとして、開幕戦を無失点で抑えられたことは非常にいいシーズンスタートになったと思います。どんなことを心がけていましたか。
後ろでパスを回している時にミスがあったり、緊張して堅くなるシーンも出てくることは予想して準備をしたので、お互いがミスをしても助けてあげようという気持ちでプレーしました。それがチーム全体の力になり、無失点で終えられたのだと思います。
──キャプテンは途中で痛めたシーンもありましたが大丈夫ですか?
死にかけました(笑)。
──途中交代して、上田恵里那選手が代わりにピッチに立ちました。チームのGKは2名ですが、2人でコミュニケーションを取ったり、気をつけたりしていることはありますか?
シュートへの反応の良さというよりかは、彼女も声を出すことが特徴の選手です。後ろから仲間を動かすことで、まずシュートを防ぐことを優先してやっていこうという話はしています。練習中もディフェンスに対する声かけはお互いに意識しています。
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