更新日時:2023.11.06
【記者会見】4-0で圧倒も、終盤の連続失点を悔やむ立川・比嘉リカルド監督「30分まで良くても、試合は40分」
PHOTO BY高橋学
11月5日、Fリーグ2023-2024ディビジョン1の第19節、立川アスレティックFCvsボルクバレット北九州が行われた。
立川にとっては、約2カ月ぶりのアリーナ立川立飛でのホームゲーム。クラブスポンサーである株式会社ミート・コンパニオンの冠試合として開催された今節は、シーズン2番目の動員数となる1,802人もの観客が応援に駆けつけた。
試合開始から試合の主導権をにぎる立川は、4分、中村充のミドルシュートで幸先よくゲームをスタート。16分には皆本晃の突破から酒井遼太郎→新井裕生とダイレクトにつないで追加点をマークすると、18分には皆本がもう1点を決め、第1ピリオドを3-0で終える。
続く第2ピリオドは24分に再び中村が得点し4-0と圧倒するも、守護神・檜山昇吾の負傷交代も重なり残り10分でパワープレーから連続失点し、1点差まで追い込まれた立川だが、最後は逃げ切り4-3で試合は終了。場内外ではアツアツの肉グルメが楽しめる“肉フェス”が企画されるなか、イベントに負けない熱戦を制し、上位リーグ進出に王手をかけた。
試合を終え、比嘉リカルド監督とキャプテンの上村充哉が記者会見に出席した。
勝ちきりたかったら、守らないといけない
●立川アスレティックFC|比嘉リカルド監督
──試合を振り返って。
前節は変な負け方をしてしまいましたが切り替えて、今日はリズムを作って30分まではすごくいい試合ができたかなと思いますが、僕らは1失点すると複数失点をしてしまいます。バルドラール浦安戦でもしっかりゲームをコントロールしていましたが3-1から3-3になってしまいました。あの試合は立て直すことができたのでまだ良かったですけどね。そのあとのすみだ戦も1失点するとメンタルの部分で試合が崩れてしまったし、今日も30分までは本当に良かったんですが試合は40分なので、そこは直さなければいけません。
ただ、相手の宮崎(岳)のボールコントロールやディフェンスを崩すパスがすごくうまかったです。それでも僕らは相手に合わせたディフェンスをしなければいけなかったですし、先ほども言ったようにメンタルのところも、たとえ失点して苦しい展開でも変わらずプレーし続けることを推進していかなければいけません。
一方で40分いい試合をしても勝てないこともあるなか、今日の試合で勝ち点3を取れたことは一番大きいかなと思います。今週もいろいろと修正をしながら、次に臨みたいです。
──これまで永田(周也)選手はベンチに入っても試合に絡む機会が少なかったと思いますが、今日、彼をピッチに送り出すことを決めた理由を教えてください。
前節のフウガドールすみだ戦に関しては、途中から4人のセットのうちピヴォを(新井からボラに)入れ替えて戦いました。今日もまたメンバーを替えてみても調子はすごくよかったので(永田にピヴォを変えたのは)ボラが悪かったからというわけではないです。でもメンバーを固定してもどこまでもつかわからないですし、うまくいかなくてもディフェンスをして後半巻き返せばいいので、周也を出して経験積ませられたらいいんじゃないかなと。困った状況で出すのはどうしても難しいですけど、3-0でリードをとったところでという判断でした。練習もうまくやってきて彼自身も伸びてきているなかで、監督としては出場する時間を作らないといけないかなと思っていたので、ちょうどいい機会でした。
後半についても時間は短かったですが柴田(孝平)もピッチに立って、集中してチャンスをつくってくれました。一番きつかったのは西(滉太)だと思います。浦安戦も途中から出場しましたが、今日も1対1のセービングをして、1点差の試合を守り切ってくれました。あまり経験のない選手ですが、彼が今日のようなゲームでチームを助けてくれたのはすごく大きかったです。
──4-0までリードして、そのまま押し切るかなと予想していましたが、その後の失点は全て左サイドから鋭いボールを入れられて、ファーサイドで詰められるという形だったかと思います。同じパターンで失点しているなという感覚は、監督の中でもあったんでしょうか。
リーグの一巡目も同じ守り方をしていたので、(そこに対する)アイデアを入れられました。なので、試合のなかでやり直さないといけなかったと思います。あとはパワープレーをかけられても、ミドルシュートはあまり入らないんですよ。一回で出るとしたら、裏を取られてもっと簡単に決められる可能性が高いです。(あえてシュートを)打たせるにしても10メートルのところでは打たせてはいけないし、12メートルだったらセグンドに詰めてくるので直接キーパーが守らないといけません。
2点目は浅い位置でボールを奪われて、3点目はダイレクトにつながれての失点でしたが、あれだけ直接つながれてしまうとディフェンスも回りにくいところがあります。でも、どんな状況でも勝ちきりたかったらそれを守らないといけないません。やり方を修正して練習させるのは自分の役割だと思いますし、反省して作戦を立て直していきたいです。
それと先ほどコメントし忘れていましたが、やはり4-0で満足してはいけないというところですね。5点目、6点目を狙わないといけない。昨日、Jリーグのルヴァンカップでも、アビスパ福岡が2-0でリードしているなか、PKを外してしまい、そのあと失点して最後まで危なかった試合でした。3点目を決めていればもっとよかったですよね。僕らも同じです。4-0でこちらがリードしていたら、長い時間相手がパワープレーをかけてくるのは当たり前です。それはもちろん準備をしていますが、そのタイミングが来る前に5-0、6-0と点差を広げる必要がありました。ずっとゴール前を意識しないといけないですね。
──パワープレーで向こうがシュートを打ってマイボールになった時に、すぐにロングボールを蹴ることが多かった気がします。自分たちがボールを保持して時間を使うという選択肢や指示はなかったんでしょうか?
そこの指示はもちろんしていますし、カウンターじゃなければオーガナイズしたいです。相手が急いでいてバタバタしているところで僕らもバタバタしたら、ボールを失ってチャンスを与えてしまいます。いつも選手には話をしていますが「急ぐ」と「速く」は全く違いますし、リードしているのは僕らで、僕らのリズムで試合をしたいと思っています。
正直、今日は対パワープレーの時間の攻撃とディフェンスのチョイスがちょっと悪かったです。しっかりボールを回せるような攻撃をするにはピヴォが一番大事なんですが、マイボールになっただけですぐチャンスだと思って前に走るので「どこ行くの?」と周りはなったんじゃないですかね。そこに向かって結局ボールを投げてまたカウンターになってしまったりもするので、そこはもう少し意識しないといけないです。
練習をもっとすればいいんじゃないかと言っても、難しいのは1週間でトレーニングできるのは5回しかないことです。その間に強度を保つために筋トレの練習も入れて、いろんなことを考えないといけません。でもそこをオーガナイズするのが僕の役割です。どれだけやっても練習が足りないんじゃないかなって。上手く選択するしかないですね。
──ちなみに最後、今日は肉フェスでしたが、好きなお肉は?
カルビが好きです。ブラジルの切り方だったら、シュラスコももちろん好きです。
僕たちは優勝を目指している
●立川アスレティックFC|上村充哉
──試合を振り返って。
見ていただいたら分かると思いますが、僕たちは2セット、フィールド4人ずつの8人で回すことが多いところを、今日は完山(徹一)選手、柴田選手、永田選手が試合に出て一緒に戦いました。途中から流れに乗っていない状態で試合に入るのはすごく難しかったと思いますが、ゴレイロの西選手も含めて、その4人がいいプレーをしてくれました。そのなかでもともと出てる8人はもっとやらないといけないですし、チームを引っ張っていかないといけないなと改めて感じました。僕たちが上位を目指しているチームではなく、優勝を目指しているチームなので、そこは自覚しないといけないと思います。
──相手がパワープレーに入ってから、2回連続で同じような形で失点になってしまいましたが、そこの部分はどう振り返りますか?
北九州の選手はパワープレーもうまいので、ただそこを上回れなかったなという感想です。単純に守らなくちゃいけなかったなと思います。
──ちなみに最後に、今日は肉フェスでしたが、好きなお肉は?
僕はタンですね(笑)。
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