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作成日時:2024.04.23
更新日時:2024.04.23

【アジアカップ2024|ミックス/日本vsタジキスタン】先制点を挙げるも、無念の敗退。戦友とW杯の舞台に立つことは叶わなかった石田健太郎「怪我でプレーできない清水和也の分も頑張りたかった」

PHOTO BY本田好伸

4月22日、日本代表はタイ・バンコクアリーナでAFCフットサルアジアカップ2024グループステージ第3節・タジキスタン代表戦に臨み、1-1で引き分けた。この結果により日本はグループステージを突破できず、ワールドカップ出場権を逃した。

グループステージを突破するためには勝利が必須だった日本に、待望の先制点をもたらしたのが石田健太郎だった。大会直前に負傷離脱した清水和也とは、U-20日本代表の時から切磋琢磨してきた仲間。左サイドからの金澤空のクロスに落ち着いて合わせた石田は、カメラの前で清水和也のゴールパフォーマンスを決めてみせた。

しかし、粘りをみせたタジキスタンに26分に追いつかれると、追加点を奪うことができずドローのまま試合終了。清水をワールドカップに連れていくことができなかった。試合後、石田に話を聞いた。

■タジキスタン戦 ハイライト(グループC第3戦)

↓日本代表の全てがここにある↓


この借りを絶対に返さないといけない

──ワールドカップ出場ができなかった今の結果を、石田選手はどのように受け止めていますか。

自分がここに選ばれているにもかかわらず、日本のフットサルすべてを止めてしまったのが、すごくみんなに申し訳ない気持ちです。

──難しい時間帯も多かったと思いますが、そのなかで石田選手が先制ゴールをとったことはチームにとっても大きかったと思います。

苦しい試合というのは今日だけじゃなくて、最初から全部そうでした。普段みんながしているようなFリーグでのプレーや海外でのプレーを、こういう状況でいつも通りプレーを出せる選手があまりいなかったと感じるのが正直なところです。そこにもどかしさを感じます。

──金澤空選手からのパスで先制した時に、カメラに向かって清水和也選手のポーズをやっていました。

個人的な話だと、清水和也とは僕が18歳の時からU-20で一緒に試合をしてきて、今日のタジキスタンも実はU-20の時(AFC U-20フットサル選手権)にも予選で引き分けていました。

当時ベスト8で敗退した時も、最後みんなで円陣を組んで「A代表でまたみんなでここに戻ってこよう」という話をしていました。A代表に呼ばれるようになってからは「1個ずつあの時の借りを返していこう」と(清水と)2人でずっと話してきて、今日もその時の借りを返せるチャンスでした。

そこにいたメンバーで今回選ばれたのは僕と和也だけでしたけど、この場所に立ってその相手を倒せなかったのは、自分自身の力のなさを感じます。怪我でプレーできない彼の分も頑張りたかったです。リベンジするチャンスをまた潰してしまったと責任を感じています。

──清水選手からはなにか連絡は?

今はまだ確認していないですけど、ほぼ毎日ビデオ通話させてもらっていて。昨日も「みんな本当にいい表情をしているし、自分は信じている」と伝えてくれていました。もちろん彼だけではないですが、ワールドカップに連れていってあげたかったなという思いです。

──石田選手や清水選手といった世代が今中心になってきてワールドカップに出るというのは、木暮監督も考えていたと思います。でも、まだ経験が足りなかったのでしょうか。

監督が木暮さんに変わって、日本は世代交代じゃないですけど、上の選手たちが引退してすぐに前回のアジアカップで優勝しました。その後も世界のいろんな国と戦って、いいパフォーマンスを見せて、間違いなく日本のフットサルは世界相手にも通用すると思います。それと同時に、アジアの全体的なレベルも上がってきているのは当然で、対世界と対アジアというのは本当に変わってくるなと思っています。

足りないところで言ったら、すべてです。僕がプレーしていて一番感じるのは、普段の力をどれだけ出せるか。今日もタジキスタンは、日本に勝ったら優勝みたいに喜んでいました。ああいうチームが多いなかで、普段通りにプレーすることが一番大事になってくるんじゃないかなというのは、僕は今絞り出して思うところです。

やっていることは間違いないですし、監督も素晴らしいものを提供してくれました。あとは選手たちのパフォーマンスをあげないといけないのかなと思います。

──2年前のアジアカップで優勝した時も、苦しい試合の連続だったと思います。でもそこを紙一重で勝ってきた経験を石田選手もしているから、最後まで「どこかで点が取れるんじゃないか」と思っていました。

初戦でリードされている時に、監督もハーフタイムやタイムアウトで言っていましたけど、2年前のアジアカップはほとんどリードされて前半を終えて、終盤に逆転できていたので、僕も今日絶対(点を)取れると信じていました。ただ一発の重みというか、リードしていたところで同点にされたのは、すごく苦しいものがあったなと思います。

──残り4分ぐらいでパワープレーで、チャンスの数はそんなに作れなかったと思うのですが、やっていてどうでしたか。

もちろんチャンスの数は、相手も頑張っていたので少なかったです。ただもともとパワープレーで何本もチャンスはないと思っていたところで、1本を仕留める力が足りなかったことは、最後まであのピッチに出ていたので本当に責任を感じています。

──石田選手はまだ年齢的にも若いし、ここで終わる選手じゃないと思います。この先については、現時点ではどう考えていますか?

すごく難しいです。まず監督やスタッフを勝たせてあげられなかったのが、すごく申し訳ないなという思いもあります。

今後のことはまだなにもわかりません。リーグもすぐに始まりますが、そこに向かってというのは今は難しいです。ただ僕がこれから先(競技を)続けていくのであれば、この借りを絶対に返さないといけないと思いますし、やるからには強い気持ちをもってやりたいなと思います。

──泣き崩れている選手たちもたくさんいましたが、石田選手はどうでしたか。

もちろん涙が出ましたけど、まだなにかできたんじゃないかなという悔しさのほうが大きかったです。

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