SAL

フットサル全力応援メディア

MENU

2018.09.13

【独占取材】ロベカルと過ごし三笠貴史の中で変わった価値観とは。「僕が目指していた選手像は全然小さいものだった」

PHOTO BY軍記ひろし

Fリーグ第13節 ヴォスクオーレ仙台戦に、ロベルト・カルロスがピッチに立った。

1試合限定とはいえ、Fリーグ選抜の若者達は彼から多くのものを学んだ。キャプテンの三笠貴史もわずかな時間ではあったが世界的なスーパースターと一緒に過ごし、自分の中のものが大きく覆ったという。あの短い期間に、一体どれほどの衝撃が与えられたのだろうか。

見えない部分が僕にとってはすごく財産になった

──試合から2日が経ちましたが名古屋オーシャンズとの試合の翌日に行われたヴォスクオーレ仙台戦について振り返ってください。
仙台戦はみんなの「目線」が一緒になったことが良かったんじゃないかなと思います。勝つというのはもちろん、シーズンを通しても大事な試合でロベルト・カルロス選手が来てくれて「世界一の選手を負かすわけにはいかない」という気持ちはホテルを出る前から意思統一はできていました。僕らはみんなが同じ方向を向くと一気に強さが出るんだなと感じているので、常に同じ試合ができるように全体のベクトルを同じ方に向けれるようにしたいですね。
当たり前にやらなければいけないことですけど、それができるようになればロベルト・カルロス選手が来てくれた財産になるんじゃないかと思います。

──ロベルト・カルロス選手の「勝者のメンタリティ」はどこから感じましたか。
「勝者のメンタリティ」はみんなよく言いますね。監督がそう言ったからみんなそう言ってると思うんですけど。(笑)「勝つんだ」という執着心とリスペクトですね。
ロベルト・カルロス選手は別室で準備するのかと思ったら最初からずっと僕らと一緒にいて、ハーフタイムも試合後も同じロッカールームに来てくれて。高橋監督から僕らや通訳の方、仙台の選手にもそうですし、終始リスペクトを絶やさず。あんなに(人として)大きい人は初めて見たなというぐらいの感覚でした。
今までも日本代表選手たちとも接してきて、パーソナリティを持っている選手はすごく多いんですけど、ちょっと格が違うなと。実際、真剣勝負の場でピッチ上で出くわしたら話は違うと思うんですけど、ピッチ外とピッチ上でのリスペクトの差の使い分け方というか。本人はレアル・マドリードで100%でやってきたときのようなモチベーションではなかったかもしれませんが、見えない部分が僕にとってはすごく財産になったなと。あれが世界一の選手なんだと思いました。

──具体的に日本代表選手と何が違いましたか。
僕が一概に何か言える立場じゃないですけど、抽象的に言ったら雰囲気とかその場にいるものなんですけど一緒にいないとわからないかなという……。
僕だったらフウガの時の西谷(良介)選手だったり太見(寿人)選手は僕ら下っ端に対してもうまくいかない時にはアドバイスだったり、声をかけてくれたりして助けてもらったりした経験はあるんですけど、そのどれもじゃない、何て言うんですかね……。ある意味、良い意味で裏切られたというか。僕らが違うバイアスをかけてロベルト・カルロス選手を見ていただけかもしれないですけど、想像を超えてきたなという。(苦笑)
もちろん結果も出してすごかったんですけど、ベンチにいるときもずっと立っていましたし。そういうのも含めて。僕もベンチにいるときは立つようにしているんですけど、プレーが途切れるたびに「Vamo!」とか一言一言発して、本当にずっと一緒にいたみたいな感覚でした。

──最初、名古屋戦後に直接会った時の印象はどんな感じでしたか。
テレビの中の人が来たみたいな感じだったので、口が開いたままみたいな。(笑)

──最初にFリーグ選抜の選手たちが会った時「別に緊張しなくてもいいよ」と言われたとか。
「緊張してるの?緊張してると負けちゃうよ?」とは言われましたね。

──ヴォスクオーレ仙台戦前のロッカールームではどうでしたか。
直前のロッカールームでは「勝つぞ」ということを。ロッカールームでの円陣は普段、僕が一言言うのをロベルト・カルロス選手に言ってもらって「行くぞ!」ってなりました。僕らも楽しめましたし、僕ら全員の気持ちもひとつになりました。

──キャプテンとして学べるものもすごく大きかったんじゃないかと思います。
そうですね。ロベルト・カルロス選手はキャプテンを務める立場ではなかったと思うんですけど、どうやったらああやっているだけで雰囲気を出せるのか。プレーでも引っ張るし、いるだけでも存在感があるしって。でもああいう選手がいるのであれば目指さなければいけないですし、なれないはずはないので。どうやったらたどり着けるかは分からないですけど、あれになれるんだって夢がひとつできましたね。

──大きい目標ができた。
そうですね。選手としてというか、人としてですね。パーソナリティとかでもそうですけど。

──でも正直、ロベカルがトラップミスしてボールを外に出した時は「大丈夫か?」ってなりました。
ああ、ありましたね。でも関係ないですね。

──それでもきっちり結果を出すあのすごさは何なんでしょうか。
場数じゃないですかね。たぶん、あのミスに関しては何とも思ってないと思います。チャンピオンズリーグの決勝もワールドカップの決勝も経験しているので。あれはそこに立たないと得られないんじゃないですかね。

──それを間近で学べたことは本当に良い経験になりましたよね。
そうですね。何がすごかったのかあまり言語化できている部分は少ないですけど、あの姿は一生忘れないと思います。

──抽象的ですが本当、「すごい」としか言えないですね……。
すごい部分は結果や技術で目に見えているので分かりやすいと思うんですけど、一緒にやった人しかわからない部分というのはそういう言葉にできないけど、目には見えない部分ですね。

──試合後のロッカールームはどんな様子でしたか。
冗談とかお世辞抜きで「君達と一緒にプレーできたことは本当に幸せだったし、楽しかった」というのを言ってくれた時は胸が熱くなりました。

──改めて、ロベルト・カルロス選手から何を学びましたか。
一言で言ったら「リスペクト」ですけど、僕が目指していた選手像というのは全然小さいものだったなと。もっと自分が目指す選手像を大きくしなければいけないんだなというのは一番ですね。その中に「リスペクト」という部分だったり「勝者のメンタリティ」が入ってくるんじゃないかなと思います。

──三笠選手が今まで目指していた選手像とはどんなものだったのでしょうか。
元々僕が思い描いていたなりたい選手像は、シューズを脱いでも人としてみんなから愛される選手というのをボヤっとですけど、描いていて。それでどうやればそうなれるのかというのを自分で積み上げながら考えていました。でもそれに対して完成形がいきなり出てきて、「もっとでけえじゃねえか」っていう。(苦笑)
勝者のメンタリティは試合に勝ったから言われたことだと思いますけど、リスペクトに関しては負けていても感じたんじゃないかと思います。

──次節は大阪戦になります。開幕で惨敗を喫した相手にそういう面も含めてどれだけ成長したか示せる機会です。
開幕からちょうど3カ月ぐらいで楽しみですね。どれだけ高みに近づけているのか分かる良い機会なので。

──自信はどれぐらいありますか。
「勝つ」という気持ちで臨みます。どのチームにも勝たなければいけないと思うので。名古屋にもそうですし。負け越していますけど、上位陣に対してしっかり結果を残すことができているので相手が大阪だろうが町田だろうが、フウガにもですし。相手も1巡目よりは更に警戒して試合に入ってくると思うので、そこはまた一歩乗り越えて2巡目に臨みたいです。

──ロベルト・カルロス選手から学んだすべての試合に勝つという気持ちも含めてですね。
そうですね。そこで負けていたら学んでいないことになるので。その気持ちじゃないとそもそも同じ土俵に立てていないので。開幕戦、僕らはそれをできていなかったのでそこはもう大丈夫だと思っていますけど。

──今、チームは勝ち点14で8位で、開幕前に掲げていた5位以内も全然無理な目標ではないと思います。2巡目が始まり、目標達成のためにこれからどうしていきますか。
今、6位の湘南と勝ち点が6離れていて、そこでまた2連勝3連勝できる力を成長しながらチームで勝てるように。もうどの試合も落とせないですからね。

──そのためにもこれからどんなチームづくりをしていきますか。
技術も持っているのでたぶん、僕らは若くて勢いがあるという印象を持たれていると思います。チームで掲げているわけじゃないですけど、ベテランの人たちの経験も圧倒するような技術で勝ちたいですね。そこを見せつけないと試合にも勝てないですし、時代も変えられないので。そこを強く求めながら、練習と同じパフォーマンスを真剣勝負の場で出せたらと思います。

▼ 関連リンク ▼

Bitnami