更新日時:2024.01.15
【F1ファイナルシーズン|記者会見/名古屋vs町田】“絶対王者”が崖っぷちから生還。奇跡のFリーグ7連覇達成!名古屋・篠田龍馬「このクラブに自分たちがいる意味を出せた」|上位リーグ第27節
PHOTO BY本田好伸
1月14日、墨田区総合体育館にてFリーグ2023-2024ディビジョン1ファイナルシーズン上位リーグ・第27節が行われ、名古屋オーシャンズとペスカドーラ町田が対戦。名古屋は2-1で勝利した。
勝利することでしか優勝の可能性が残されていない名古屋。序盤から積極的にシュートを打つと、14分に吉川智貴が先制点。前半を逃げ切ると、第2ピリオド開始直後に清水和也が追加点で2点差に。パワープレーから残り2分半で1点差に詰められたものの、最後まで集中した守備で町田の攻撃を耐え抜き、7連覇を達成した。
どんな時も自分たちが勝てると信じてやり続けた結果
●名古屋オーシャンズ|フエンテス監督
──試合を振り返って。
決勝戦らしい試合になりました。緊張感のある試合でしたし、すごく難しいシチュエーションでしたが、(勝利できたのは)努力を続けてきた結果だと思います。勝たないと優勝はできませんでしたが、チャンスをつかむだけでした。エラーの少ない内容でしたし、自分たちがチャンスを利用できたことが勝利の要因だと思います。
前半のうちに1-0から2-0にできるチャンスがありましたし、2-0から3-0にするチャンスもありました。ただ全体的にはいい内容になったと思います。残り6分で相手がパワープレーを選択してきて、失点はしましたがいい守備ができました。緊張感が高いなかで、戦術や技術をパーフェクトにするのは難しいことです。ここでの「いい守備」とは、スコアをキープをすることが大事でした。
町田が引き分けでも優勝できる状況で、自分たちはできる限りのことをやり尽くしました。タイトルを取ることが難しいと感じる瞬間もあったシーズンでしたが、優勝にふさわしい試合ができたと思います。最後まで町田もいい戦いをしていたと思うので祝福したいですが、名古屋は名古屋。自分たちが勝つことができてよかったです。
──今シーズンを振り返って。
すごく難しく、タフなシーズンになりました。1年のなかでたくさんのことが起こったし、全部のことを話せば長い会見になります。
名古屋は今シーズンのようなシチュエーションに慣れていませんでした。(例年の)レギュラーシーズンはもう少し余裕のある状態でしたし、プレーオフでは苦しい時もありましたが、その状況でも勝ってきました。今シーズンはいつもとは違いすごく苦しかったです。でも、どんな時も自分たちが勝てると信じてやり続けた結果だと思います。
──ダイヤの形からパラレラで崩すシーンが多かったが、町田への対策だったのか。
どの試合でも、色んなシチュエーションへの対策はしています。今日はよりマンツーマンでアグレッシブに前に行く守備をしました。そこでパラレラが空いてくると試合のなかで気づいて、そこを狙っていこうという話をしてゴールを決めることができました。空いているスペースを利用できたからこその攻撃だったと思います。
──セットごとの出場時間の偏りについて。
決勝を戦う上で、監督としてこのような試合を戦うためには、試合に勝つためのプレーを選手がしないといけない。時間が少ない選手についても、出てる選手が休憩するための役割があり、大事な役割だと思っています。
「確実に僕らのゲームになる」と思って臨んだ
●名古屋オーシャンズ|篠田龍馬
──試合を振り返って。
僕らは1回どころではなく、3回くらい死んだようなチームの状況でした。町田がいいシーズンを送ってきたなかで、それでもこのチャンスが転がってきて。相手にはリスペクトをもって試合に臨みましたけど、「確実に僕らのゲームになる」というモチベーションで試合に入りました。
監督が言ったように完璧に近い内容だったと思います。パワープレーの時にバタついたシーンもありましたけど、僕がセーブするシーンもほとんどなかったです。後ろから見ていてみんなが頼もしく見えましたし、「名古屋オーシャンズ」というクラブに自分たちがいる意味や、このチームのアイディンティティをすべて出せた試合でした。
──今シーズンを振り返って。
本当に苦しく辛い、優勝を逃した時のことが頭によぎるようなシーズンでした。
その時を経験している僕や八木(聖人)、安藤(良平)はその時との比較ができたので、今のチームはそういった状況にはならないと思っていましたが、シーズンを通して自分たちの力に疑問を持ってしまう瞬間が少なからずありました。それでも選手間のミーティングで「優勝を逃した時のようなシーズンには確実にならないし、自分たちを信じてやるだけ」という話を僕もしました。自分たち一人一人の取り組み方は、どこのチームにも負けないくらいやってきたので、そこを信じるだけでした。疑問に思うこともありましたが、名古屋オーシャンズの力を信じてやれば大丈夫だと信じる気持ちがすごく大事だと思わされたシーズンでした。
今日も最後の1秒までわからない展開でしたけど、弱気になるのではなく、強気で跳ね返す気持ちを全員で持ってやれたことが結果につながったと思います。苦しかった分、今回は自分のなかでも一番うれしい優勝でした。
──改めて、名古屋らしさとは何か。
今シーズンは名古屋らしさが見せられず最終節までもつれる展開になりました。まず、間違いなく日本一のクラブで、外国人選手も世界トップクラスが集まっている。一番いい環境で練習させてもらっている。そして外国人選手だけでなく、日本を代表する選手たちが集まっている。そこの「なぜここにいるのか」「なぜこのエンブレムを背負っているのか」を、全員が理解しないといけない。
さっきも言ったように、自分たちに疑問を持ってしまう瞬間もありましたが、それを捨てて、初心に立ち返りました。自分たちがいままで見せてきたものがあるからこのチームにいるわけで、自分たちの力を信じることが本当に大事でした。
そのなかで、いまは簡単に勝てる時代ではなく、他のチームもレベルアップしてることを理解した上で、世界トップクラスの選手たちが一致団結して、全員で体を張って戦えば勝てる。今シーズンそこを、厳しい状況だからこそ出していかなきゃいけないという話をしてきました。それがつながって、最後チャンスが転がってきたと思いますし、そのチャンスをものにできたと思います。
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