12月12日、フットサル日本代表は12月14日と17日に開催されるアルゼンチン代表との国際親善試合に向け、高円宮記念JFA夢フィールドにてトレーニングを行った。

チームメートの伊藤圭汰が負傷により代表活動を辞退し、追加招集メンバーとして大抜擢された、ペスカドーラ町田の礒貝飛那大。今シーズン、町田唯一の新加入選手として活躍する大卒ルーキーは、どんな思いで初の代表戦に臨むのか。

トレーニングを終え、 礒貝に話を聞いた。

評価ポイントは「フリーランニング、スピード」

──日本代表初招集おめでとうございます。招集の連絡を受けた際の気持ちを聞かせてください。

フットサル日本代表入りは将来的な自分の目標ではあったのですが、素直な気持ちを言うとまさかこんなに早く招集していただけるとは想像していませんでした。驚きましたが、それ以上にすごく嬉しかったです。

──昨日、今日と実際に代表トレーニングに参加してみていかがですか？

日本トップレベルの選手たちと一緒に練習できて、自分のなかでもすごく刺激になっています。サインプレーを含め様々な動き方、決まり事などが普段のチームとは違うので難しい部分もありますが、とても充実した時間を過ごせています。

──アルゼンチン代表と2試合を戦います。個人としては今回の代表活動でどんな成果を残したいですか？

（伊藤）圭汰くんに代わって急遽招集された身ではありますが、選ばれたからにはやっぱり試合に出たいですね。そして少しでもチャンスを得られたらそこでインパクトを残す、結果を残すということが大事だと思います。周りの選手たちの多くはずっと代表に呼ばれている人たちなので、代表チームの戦術を熟知している選手が多いです。自分もチームの約束事や動き方を1日でも早く覚えて、まずはそのピッチに立てるよう全力で頑張りたいと思います。

──木暮賢一郎監督からは何か言葉を掛けられましたか？

「早く馴染んで戦術を覚えて、そのなかでも自分の良さを消さずにプレーしてほしい」と言っていただきました。

──どういった部分を評価しての招集だったかに関して説明はありましたか？

ここ最近所属しているペスカドーラ町田で結果を残せているという点と、フリーランニング、スピードといった部分を評価していただけたそうです。

目指すは海外挑戦

──今季の町田の躍進ぶりは素晴らしいものがありますが、礒貝選手個人としてもここ最近コンディションがすごく良さそうですよね。

リーグ終盤に入って僕のチームでも怪我人が増えてきていて、「自分がやらなきゃ」という気持ちでプレーしているので、そのメンタルが今のコンディションの良さにつながっているように思います。パフォーマンスの面でも、今季の初め頃に比べたら上達してきている実感はあります。

────サッカーでもアタッカーだったと聞いています。オーシャンカップでは、ドリブルで仕掛ける時のサッカーとフットサルでの間合いの違い、難しさについて話していました。今ではフットサルの間合いにもずいぶん慣れたのではないですか？

そうですね。最近は右サイドに山中翔斗がいる時などに逆サイドでアイソレーションのかたちを頻繁に作って、そこから仕掛けるプレーも増やせています。相手と対峙した時の距離感、フットサルの1対1にもだいぶ慣れてきているかなと思います。

──来年の春にはいよいよワールドカップ予選を兼ねた重要なアジアカップ本大会も待っています。ここで呼ばれたからには当然その先を目指していくことになると思いますが、いかがでしょうか？

町田加入時に甲斐さんとお話しさせていただいた際に「日本代表に入る」「海外挑戦する」という将来的な目標についても話をしました。想像していたよりも早くチャンスをいただけてうれしいですが、ただ呼ばれただけで終わっては意味がないので。ここで結果を残して、来年のアジアカップのメンバーに選んでいただけるように、まずは一回一回の練習からしっかりアピールしたいと思います。

──世界屈指の強豪・アルゼンチン代表と2試合戦うことになります。楽しみな気持ちも大きいのではないですか？

めちゃくちゃワクワクしています。世界トップレベルの選手たちと国際試合という場で戦えるので、そこに対しての気持ちの昂（たかぶ）りはすごくあります。世界の頂点にも立っている強豪ですが、誰が来ても臆せず自分のプレーを見せたいと思います。